1992年12月4日。一人のアメリカ人が死んだ。男の名はフランク・ザッパ。現代音楽、ジャズ、ロック、ドゥアップ、等20世紀が生んだ音楽を縦横無人に駆使した偉大な音楽家の、はや過ぎる死だった・・・。 ザッパは1940年12月21日、アメリカ・メリーランド州に生まれる。幼い頃から人並みはずれた感性の持ち主だったフランクは、芸術性の高いものから大衆的なものまで、耳に入る音楽を素直に吸収していった。特に現代音楽作家のエドガーヴァレーズに強くひかれたフランクは音楽の道に進むことを決心したのだった。 12歳でオーケストラ・パーカッションを学び、高校では友人のキャプテン・ビーフハートと組んだバンドでギターを担当、大学では作曲学、和声学などを修めたザッパ。そして、卒業後勤めた「スタジオ・Z」では多重録音技術を学び、もはや学ぶものがなくなった彼のデビューは24歳の時だった. 1964年母の日、「スタジオ・Z