社会保険庁の年金支給漏れ事件は、次々とミスが見つかり、さらには、報道によると職員の着服までもが疑われており、収まるところがないようだ。私が不思議に思うのは、40年間も途中経過を報告せず、40年たってやっとどうなっていたかが分かる制度を、これまで放っておいたことだ。確かに、35歳、58歳時にも報告されるようになったが、過去には一切の経過報告がなかった。 民主党の年金通帳、自民党の年金カードという提案がなされたのは良いことだが、遅すぎた。人々がなぜ銀行預金という制度を信じるかと言えば、通帳とATMでいつでも預金の出入りをチェックできるからだ。また、通帳があるから、銀行もミスしてはいけないという緊張感を持つことになる。年金も同じようにすればいい。 誰にでもミスはあることだから、ミスは将来の受給者本人に見つけさせるのが一番だと誰も今まで考えなかったのは不思議だ。社会保険庁が、これだけの保険料をいた