地衣類に覆われた枝にとまるヒメドリ。生息数が減少している。米マサチューセッツ州ケープコッドで撮影。(PHOTOGRAPH BY DARLYNE A. MURAWSKI, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 森をハイキングしたり街の公園を散歩したりするだけでは気づかないかもしれないが、新たな研究によると、北米の鳥の個体数は静かに、だが急激に減り続けている。9月19日付けで学術誌「サイエンス」に発表された論文によると、760種の鳥が生息する米国とカナダでは、1970年と比べて約30億羽も減少したことが明らかになった。 おなじみのスズメやウグイス、ムクドリモドキ、アトリなどをはじめ、草原に生息する鳥が最も深刻な打撃を受けており、その数は過去48年間で53%も減少した。田畑を含む草原に暮らす種の4分の3近くが減少傾向にあり、これらの生物群系は、生息地の喪失や有毒な殺虫剤に対して特に