日本特有の、多様で柔軟なキャリア選択を難しくする特殊な要因とは。 「ゆくゆくは転職したいけど、職場の人に相談するわけにもいかないし、頼りにできる社外の話し相手もいないんです」 仕事にも将来のキャリアにも真摯な若手女性に、キャリアの悩みを聞いたことがあります。予想外だったのは、悩みがキャリアそのものというより、これからの仕事や人生について相談できる人がいない、そんな場もないという「キャリアの孤立」にかかわる問題だったことです。 コロナ禍によって、働き方も組織と個人の関係性も変化しつつある今、これからのキャリア選択に悩む人が増えています。ですが、日本には、多様で柔軟なキャリア選択を難しくする特殊な要因があります。 30年たっても実現していないこととは…… バブル経済が崩壊して以降、働く個人がキャリアの主導権をにぎり、選択する「キャリアの自立」の必要性が叫ばれてきました。 そして今、その声はます