ハンバーグの原体験はマルシンである。牛肉輸入自由化前は、一般家庭でハンバーグなぞ出てこなかった。ブルジョワは知らんけど、少なくとも我が家では。 ゆえにマルシンの練り物にも通じる味わいが原体験だった。ミートボールならばイシイのオベントくんだし。牛肉はごくたまにすき焼きを食べるくらいだった。 今の若い世代はハンバーグというと、香ばしく焼かれて、ナイフを入れると肉汁ジュワーで、芯にほんのり赤みが残っているものを思い浮かべるかもしれない。 でも、昭和の食卓では半生など御法度だった。我が家のハンバーグは、鬼の首を取るようにグツグツと蒸し焼きにされ、こぼれた肉汁で煮込まれてたっけな。 前口上が長くなりましたが、煮込みハンバーグ定食。「昔なつかしい味!」との添え書きにて即決で注文です。10分待ってやってきたのは、ザ・ハンバーグ。 箸で食べるのがいいよね〜とひと口食べれば、お肉はフワフワ。噛むごとにケチャ