【ワシントン時事】11月の米大統領選で再選を期す共和党のトランプ大統領(74)は20日、選挙集会を再開し、民主党のバイデン前副大統領(77)との対決に向けて本格始動する。新型コロナウイルスの感染拡大や、人種差別抗議デモへの強硬姿勢に世論は反発。軍との不和も浮き彫りになるなど、白人中心の4割の保守支持層に依存したトランプ氏の再選戦略は、危うい状況を迎えている。 ◇無党派層離れ 「多くのアフリカ系の友人や支持者の要望を尊重することにした」。トランプ氏は12日、当初は奴隷解放記念日の19日に計画した集会の開催を発表から丸2日で断念すると、こう釈明した。抗議デモに対して連邦軍の出動に言及するなど攻撃的な発信を続けてきた中で、「まれに見る後退」と関係者を驚かせた。 トランプ氏は就任以来、移民問題などで国内の分断をあおりながら「偉大な米国」を掲げ、白人の中核支持層にアピールしてきた。こうした岩盤支持層