お盆休みの初日だと言うのに、雨だ。 せっかくだから、未来について妄想をたくましくしてみた。 死にかけている着物だけど、若い人たちも着物のことを真剣に考えるときがある。 成人式の振袖と夏の浴衣だ。 将来の振袖や浴衣の店はきっとこんな風になっている。 202X年。 孫の「いちの」が成人式を迎えることになった。70代半ばになった我々おじいちゃんおばあちゃんは、孫に振袖を買ってやることにした。 まず、古着屋らしく、売らずに残しておいた(あるいは売れ残った)最高級のアンティークの振袖をすすめてみた。 しかし、彼女は、「仕事がいいとかそんなこと知らない!もっと、かわいいのじゃないと嫌!」という。ぼくらは現物を見せて、今(202X年)の振袖と昔の振袖がどれほど違うものかこんこんと説明する。なんとなく彼女はわかってくれそうだったのだが、ちょっとはおってもらったら、裄がぜんぜん足りず、にのうでがにょきっと出