これまでのような産業立国的な発想では立ち行かないし、かといって、他国の「社会システム」をそのまま持ってくることもできない。それではいったい、社会システムをどのようにとらえたらよいのか――。元マッキンゼー東京支社長であり、現在、東大エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(EMP)で次世代リーダーを育成している横山禎徳氏が、これからの日本に必要な考え方を紹介する、読み応え抜群の好評連載、第2回。 「社会システム・デザイン」の枠組みとアプローチをこれからできるだけ詳しく具体的に語っていくつもりだ。あまり日常的な作業ではないので、言葉自体になじみがなく分かりにくい上、頭でわかったからといってすぐに使いこなせるわけではない。頭と手を動かす練習がかなり必要だ。また、多くのコツが存在する。 実は、身体全体で覚えないといけないという意味では、テニスやピアノと同じような「身体知」であるといっていい。なんだ