発表のポイント 1つの金属原子に多数の水素が結合したクラスターが示す“擬回転”に着目 擬回転を利用することで、室温でも従来材料より優れたイオン伝導を実現 室温超イオン伝導の新たな発現原理が確立され、次世代蓄電池の開発が加速 概要 東北大学金属材料研究所の高木成幸准教授と同大学材料科学高等研究所の折茂慎一所長らの研究グループは、1つの金属原子に多数の水素が結合したクラスター(=“高水素配位”錯イオン)が示す“擬回転”により促進される新たな室温超イオン伝導現象を発見しました。 籠状構造をもつB12H12などの錯イオンを含む水素化物は、これらの錯イオンの高速回転がリチウムなどのイオン伝導を促進することから全固体二次電池の固体電解質としての応用が期待されています。一方、錯イオンを回転させるためには高いエネルギー(=温度)が必要であり、実用上最も重要な室温付近で高い伝導度を得にくいことが解決すべき課
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