上場を廃止して海外に脱出するサンスター 買収されることのないようにと、自分から上場廃止に向かっているのがサンスターだ。上場廃止になれば、市場で勝手に株を売買されることがなくなり、敵対的買収の危険から逃れることができる。自ら上場廃止になるには、自社株を買うMBO(Management Buy-Out、経営陣が自社株を買うこと)を使うことが多い。 サンスターは自社株を約52%買って、創業者がもともと持っていた保有株と合わせると83.53%に達することになった。この結果、今年(2007年)7月にも上場が廃止される見通しである。こうして短期的な業績や株主の意向にとらわれない経営ができる体制を整えるのである。実際、今後は本社機能をスイスに移し、海外事業を強化していきたい考えと聞く。 サンスターのとった手法は極めて異例である。まず日本に作った特別目的会社で、1株あたり650円で株を買い付けた。サンスタ