一説によると、アメリカ航空宇宙局(NASA)でかつてエンジニアをしていたジャック・ニリーズ氏が、1970年代のオイルショック時に、通勤せずに働く可能性について調べたのが近代のリモートワーク(在宅勤務)の始まりと言われている。その後、インターネットの普及やテクノロジーの進歩などにより、アメリカを中心にさらに発展してきたリモートワークだが、ここへ来て逆行する動きが出始めてきた。このリモートワーク縮小の傾向は、今後も続くのだろうか。 ◆リモートワーク大御所が方向転換 5月18日付のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、リモートワークの先駆者だったIBMが5月、これまでリモートワークで働いてきた従業員に対し、出勤するか退職するかの選択を迫ったという。かつては従業員の40%がリモートワークという働き方をしていた同社だが、38万人の従業員のうち、何人が今回の決定から影響を受けることになる