ちょっとした用事ができて、数日前に生まれ故郷の群馬県に行ってきた。 茨城県から国道354号線を西に進むと、国道沿いにデイリーヤマザキが何軒かある。 助手席に乗るパン好きな妻は「デイリーヤマザキの焼きたてのパンが食べたい」と見かける度に目を輝かせていたが、私は幼い頃によく通っていたデイリーヤマザキのことを思い出していた。 薄暗いデイリーヤマザキ それはまだ私が6才くらいの頃。 住んでいた渡良瀬団地から50mほどの距離にデイリーヤマザキがあった。 そこはお小遣いの100円で、好みの駄菓子をどれだけ買えるかという、足し算と引き算の体験学習の場でもあった。 そんな幼いながらに”馴染み”の店に出かけたある日。1人で駄菓子を買いに向かうと、そこはいつもと違う雰囲気に包まれていた。 ―開けっ放しの入り口 ―明かりの消えた店内 そしてお店には人影もなかった。 恐る恐る店内に入ると、そのうちに最初の戸惑いも