従来からこの私のブログで主張している通り、極めて大雑把に言って、震災の影響は第1に供給サイドでは資本ストックの棄損などに伴う供給制約、第2に需要サイドでは消費者マインドの低下、に大きく表れると私は考えています。この震災が需給に及ぼす影響について、かなり旧聞に属する話題ですが、いくつか簡単なリポートが発表されていますので、やや遅きに失しましたが、軽く取り上げておきたいと思います。 まず、上のグラフはみずほ総研のリポート「震災後の需給ギャップは約22兆円 - 供給制約を織り込んだ需給ギャップの推計 -」の図表1を引用しています。リポートは5月20日に発表されています。試算推計の詳細はリポートに譲りますが、潜在GDP水準は生産関数で推計されています。震災がなかったと仮定した場合の需給ギャップが明らかではないので、震災が需給ギャップに及ぼした限界的な影響は不明ですが、直観的に、潜在供給のマイナスよ