トルコは1人の男の野望の人質になっている。レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の野望だ。有権者が6月に新イスラム主義の与党・公正発展党(AKP)を過半数割れに追い込み、AKPに4度目の勝利を与えるのを拒んだ後、エルドアン氏はこの国を事実上乗っ取り、新たな総選挙に向かわせる。 6月の選挙結果はハングパーラメント(絶対多数の政党が存在しない議会)を生み出した。 だが、そのメッセージは、トルコ国民の大多数はワンマン支配を望んでいないというものだった。 昨年、それまで概ね儀礼的だった大統領の座に就いて以来、エルドアン大統領はすでに、議会、内閣、そして司法などの制度機構から権力を奪い取ってきた。 エルドアン氏が公言する目的は、束縛を受けない権力を求める自身の傲慢な好みに沿って憲法を作り変えるために、AKPの圧倒的多数を獲得することだった。 気まぐれなスルタン エルドアン氏が散々分裂させてきたこの
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