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中国と社会に関するoyoyomのブックマーク (67)

  • 中国の水問題:絶望的な対策:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年10月12日号) 中国では河川が消えつつある。運河の建設はその解決にはならない。 中国の皇帝は、水に対する支配を国を統治する最も重要な方法の1つと考えていた。そして、西暦500年頃に完成した、北京と杭州を結ぶ京杭大運河のような壮大なプロジェクトに王朝の資源をつぎ込んだ。 中国共産党の指導者はこの情熱を受け継いだ。1代前の中国共産党中央政治局常務委員会は、9人の委員のうち8人がエンジニア出身で、前国家主席の胡錦濤氏は水力工学のエンジニアだった。中国が建設した大規模ダムの数は中国以外の全世界合計に匹敵する。 国の存続をも脅かす深刻な水不足 京杭大運河は今、世界に類を見ないような史上最大級の土木プロジェクトの結合部を形成している。プロジェクトの第1期は今年末までに稼働する予定で、その計画は「南水北調工程」という冴えない名前で通っている。 仮に南水北調が完成することが

  • 指導部の台本から逸れる薄熙来の「トラ」裁判 革命の子供たち、体制存続のために互いを攻撃

    (2013年8月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国・済南市の中級人民法院(地裁)が公開した、初公判に出廷した薄熙来被告の様子〔AFPBB News〕 中国の新国家主席の習近平氏は今年初めに汚職の取り締まりを宣言した時、中国を支配する共産党は官僚組織の下っ端の「ハエ」のみならず、大物の「トラ」も追い詰めると説明した。 共産党は22日、薄熙来氏の裁判の初公判をもって、これまでで最大の獲物をお披露目した。薄氏は中国で裁判にかけられる実力者としては、毛沢東夫人をはじめとする四人組が30年以上前に証言台に立って以来、最も地位が高かった人物だ。 かつての独裁者の恐ろしいのように、薄氏もけんか腰で、ある証人を「狂犬」「完全に堕落した詐欺師」などとけなした。英国人を殺害した罪で執行猶予付きの死刑判決を受けて服役している薄氏のも、証人として薄氏に不利な証言をする予定になっている。 逮捕から1

  • 世界最大の汚染物質排出国 中国は速やかに環境を改善できるか?

    (英エコノミスト誌 2013年8月10日号) 世界最大の汚染物質排出国である中国が環境対策に乗り出したが、スピードアップが必要だ。 北京市内に垂れ込めるスモッグ〔AFPBB News〕 「地獄とはロンドンによく似た街だ。人が多く、煙が立ちこめている」。1819年にパーシー・ビッシュ・シェリーはこう綴っている。この表現は今の中国の都市にも当てはまる。というのも、19世紀初頭の英国と同様に、現在の中国も工業化に牽引された急成長を遂げているからだ。 当時の英国と同じように、豊かになりたいという衝動がきれいな空気を求める気持ちに勝り、中国の人々はありとあらゆる汚染物質を大気中に排出している。そして、英国人より多少は早く、こうした行いを改めようとしている。 中国が単純に、貧困から汚染を経てきれいな空気に至るという、先進国と同じ道をたどっているのだとしたら、(地獄のような街に住む人を除けば)あまり心配

  • 中国の反原発運動:拡大を恐れる政府

    (英エコノミスト誌 2013年7月20日号) 中国ではまれな抗議行動をきっかけに、地方政府がウラン処理施設の建設計画を白紙に戻した。中国でも反原発の気運が高まるのだろうか? 「原子力による汚染を許さない」「緑の故郷を返せ」。7月12日、中国南部の広東省江門で数百人規模の抗議行動が起き、このような横断幕が掲げられた。驚いたことに地方政府は譲歩し、デモ隊の要求を受け入れてウラン処理施設の建設計画を白紙に戻すと発表した。 原子力開発の推進と抗議活動の抑え込みに躍起な北京の中央政府にとって、今回のデモは潜在的なトラブルを予感させる、不安をかき立てる出来事だった。 1980年代半ばに中国で原子力発電所の建設が始まって以来、原子力産業関連のプロジェクトに対する大規模な抗議行動が起きたのは、知られている限り今回が初めてだ。7月14日、住民は再び街に繰り出し、江門市政府の庁舎を取り囲んだ。60億ドルに相当

  • 中国の赤ん坊に粉ミルクを売り込め!

    (2013年6月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) メラミン混入粉ミルク事件以来、中国人は国産ミルクを信用しない〔AFPBB News〕 欧州での販売制限、オランダとニュージーランドでの密売の調査、香港で密輸業者に下された2年間の懲役刑、国際援助を求める声――。 乳幼児用粉ミルクに対する中国の飽くなき需要は、世界中で供給を逼迫させるとともに、商機を生み出した。反体制派の芸術家、艾未未(アイ・ウェイウェイ)はこの状況にひらめきを得て、粉ミルクの缶を使った芸術作品まで作った。 中国では、2008年に乳幼児6人を死なせ、数十万人に障害をもたらしたメラミン混入粉ミルク事件の影響で、外国産粉ミルクに対する需要が急増した。その後もの安全性に関するスキャンダルが相次ぎ、中国人は国産の農産物に不信感を抱くようになった。自分たちの子孫に飲ませる総額125億ドル相当の粉ミルクについては、特にそうだ。

  • 中国が抱く優越感と不平不満

    (2013年6月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 1773年12月16日、アメリカ大陸の愛国主義者の一団が3隻の英国船に乗り込み、数百個の荷箱をボストン湾に投げ込んで紅茶を廃棄した。後にボストンティーパーティーとして知られるようになったこの反乱は、アメリカ革命の画期的な出来事だった。この革命は茶会事件の数年後、米国が植民地支配から抜け出した時に勝利を収めた。 1839年の広東阿片パーティー(そう呼ばれたことは1度もないが)は、それほど勝ち誇った終わりは迎えなかった。清朝の欽差大臣を務めていた林則徐は、ビクトリア女王に手紙を書き、なぜ英国は中国人に「毒」を売ることにそれほど躍起になるのか尋ねた。返事が来ないと、林則徐は2万箱の阿片に火を付け、海に流すよう命じた。 英国はこれに激怒して軍艦を送り込み、中国は屈辱的な南京条約に署名することを余儀なくされた。条約によって、中国は英国政府に賠償

  • 有毒スモッグにかすむチャイニーズドリーム

    (2013年5月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 北京市内に垂れ込めるスモッグ〔AFPBB News〕 現在、北京で最も人気を集めている「iPad(アイパッド)」向けアプリの1つが「China Air Pollution Index(中国大気汚染指数)」だ。使い始めると手放せなくなるが、使うと不安な気持ちにもなる代物だ。 筆者は先日、北京のホテルにチェックインした際に、地上40階という高層階の窓からでもせいぜい1ブロック先の建物しか見えないことに気がついた。この街をすっぽり包んだ灰色のスモッグのせいだ。 例のアプリをチェックすると、特に危険な微粒子の具合を示す「空気質指数(AQ)」は250に達していた。安全と見なされる水準の約5倍である。 呼吸するのが危険な都市 その数週間前には、同じ北京で350という値を経験した。車に乗っていても目がチカチカし、肺にも痛みを感じた。今年1月には指数

  • ボランティアの力を懸念する中国政府

    (2013年4月26日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 2008年に地震が中国・四川省を襲った時、ボランティアと急遽結成された市民団体が現地に押し寄せ、救援活動で大きな役割を果たした。 だが、2カ月ほど経つと、多くの人は被災地から去るよう命じられた。中国政府は、独立系の集団が支援活動を組織し、その結果、伝統的に政府の領分だった縄張りを侵害することにうんざりしたからだ。 被災地から締め出されたボランティア 震災翌日から、国務院の許可証なしでは被災地に入れなくなった(写真は4月21日、四川省蘆山県に入る大勢のボランティアを乗せたトラック)〔AFPBB News〕 今回、4月20日に地震が四川省を襲うと、政府は当時よりずっと素早くボランティアや慈善団体、支援金の流入の統制に動いた。 震災の翌日、ボランティアや市民団体は、中国国務院(内閣に相当)の許可証なしで被災地に入ることを禁じられた。 政府

  • 中国の一人っ子政策、ついに見直しか?

    (英エコノミスト誌 2013年3月16日号) 中国は一人っ子政策の廃止に向けた長い最終局面に入ったのかもしれない。専門家は、どれだけ早く打ち切ろうと遅すぎるくらいだと話している。 中国南部・広西省に掲示された「一人っ子政策」の広報看板〔AFPBB News〕 この30年以上にわたり、中国の一人っ子政策を執行する官僚は、中国国内で最も数が多く、最も嫌われる役人の部類に数えられてきた。 3月10日に発表された政府機構の改革の後、彼らはその権力の大半を失うことになる。問題は、これが一人っ子政策そのものの終わりの始まりなのかどうかだ。 この知らせは、3月17日に閉幕した全国人民代表大会(全人代=国会に相当)の席上でもたらされたもので、政府はその場を利用して他の省庁統合も発表した。 中国の鉄道を建設し、規制する鉄道省は分割され、一部の権限はより大きな交通運輸省に統合される。品の安全とエネルギーを管

  • 習氏の国家主席選出にネット上で相次ぐ風刺

    (2013年3月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) わずか12時間の間に、ローマ・カトリック教会と中国政府という世界有数の影響力を持つ2つの機関が完全に秘密裏に選んだ最高指導者を就任させた。 だが、ローマ法王フランシスコ1世の選出が多くの人を驚かせたのに対し、向こう10年間中国を率いる国家主席に習近平氏が任命されるということは、5年以上前に決まっており、中国の儀礼的な国会によって正式決定されたにすぎない。 「大接戦は確実で心臓が飛び出だそうだ」 人民大会堂で開かれた第12期全国人民代表大会(全人代)全体会議で新国家主席に選出された習近平氏と握手を交わす前任の胡錦濤氏〔AFPBB News〕 国家主席の唯一の候補者だった習氏は14日、天安門広場の人民大会堂で、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に出席した代表から2952票の賛成票を得た。棄権が3票、反対が1票だった。 中国の国営メデ

  • 中国のグローバルパワーを脅かす政治的亀裂

    (2013年1月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国の指導者たちは国際舞台では強い態度に出ているが、国内では不安な様子〔AFPBB News〕 中国に対して西側が抱く習慣的な見方は、中国が絶え間なく世界覇権へ向かう姿を描いている。 中国はまもなく米国を抜き、世界最大の経済大国になる。さらに数十年後には卓越した大国としての衣を纏っているだろう。その間、どこかの段階で中国政治体制は民主主義に似たものに移行する、というのだ。 これは面白いほど単純な主張で、中国のゴールドラッシュに参加している西側の企業経営者にとっては特に魅力的なものだ。だが、北京を訪れるたびに筆者が思うのは、中国の指導者が国際舞台で主張を強めれば強めるほど、彼らは国内で不安な様子に見えるということだ。 中国は確実に国際的に存在感を示している。鄧小平の「自らの強さを隠す」戦略は、近隣諸国を不安にさせ、米国を心配させる臆

  • 賭博が違法な中国で宝くじが大ブーム 社会の弱者に害が及ぶ落とし穴も

    (2013年1月23日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ツイ・シェンジュンさんは壁に掛けられたホワイトボードに、中国で発売された過去100回分の宝くじの当せん番号を書き出していた。見ると、そこにある数字はすべて、くねくねした線で結びつけられている。 「(当たり番号には)パターンがあるんだよ。絶対に。あとはそいつを注意深く研究するだけでいい。自分で言うのも何だが、私はもうちょっとした専門家だよ」。北京でコンビニの店長を務めるこの白髪交じりの男性はそう語る。 ただ、専門家としての能力には限界があるようだ。ツイさんはくじで損をしていないと自慢するが、大金を当てた実績もないことを認めている。 中国全土の何百万人もの人々と同様に、ツイさんは宝くじにはまっている。マルチメディア端末でインスタントくじに興じ、その日の数字選択式宝くじの番号を選び、週に1度のサッカーくじも買っているといった具合だ。 こう

  • 尖閣上陸の活動家「阿牛」の思い 日本も嫌いだけど、中国共産党も嫌い

    (2012年8月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「阿牛*1」と呼ばれる香港の活動家は、最近の皮肉な状況をちゃんと理解している。この8月の数日間、中国政府当局は彼を自分たちの仲間の1人、すなわち国家主義者の英雄だと持ち上げた。彼の率いる総勢7人のグループが東シナ海に浮かぶ、係争中だが日が支配している島々に上陸したからだ。 ずんぐりとした体形の55歳の男性が、中国の国旗を片手にボロボロの漁船から釣魚島(日では尖閣諸島として知られる)の最も大きな島に上陸し、待ち構えていた日の海上保安庁の職員と向き合う写真が中国の国営新聞の1面に掲載された。 中国土への立ち入りを禁じられた反共主義者 しかし、これらの新聞が報じなかったのは、この曾健成という名の活動家――阿牛というあだ名は父親から受け継いだという――が急進的な民主活動家で、中国土への立ち入りを禁じられている人物であることだ。 「

  • 日中関係:不毛の島、不毛なナショナリズム

    (英エコノミスト誌 2012年8月25日号) 尖閣諸島を巡る争いでは、日中両国とも声高に立場を主張するのではなく、現実的な態度で臨むべきだ。 日では尖閣諸島、中国では釣魚島と呼ばれる無人島に日中の急進的なナショナリストが相次いで上陸したことをきっかけに、中国全土で反日デモが相次ぎ勃発したことは、憂慮すべき事態だ。 アジアの2大大国の難しい関係は痛みを伴いながらも前進してきたが、岩でできた不毛の島々を巡る領土の争いが、関係の進展を覆してしまう危険性が改めて明るみに出た。 さらに、このいさかいが紛争の懸念を呼び起こし、米国までも巻き込む事態に発展する可能性すらある。 い違う歴史認識 東アジアでは、歴史が常に重くのしかかっている。そのため、まずは争いの根源を理解することが不可欠だ。 中国は尖閣諸島を正式に支配したことがない。また、貪欲に帝国主義を推し進めた自国の過去を平気で忘れてしまっている

  • 海外留学に殺到する中国人、価値観の変化の契機に

    (2012年4月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ドゥ・ジンシウさんはまだ16歳だが、自分が何を望んでいるのか、はっきり分かっている。中国の高校を卒業した後に海外の大学に進学することだ。 「ウォートン経営大学院で保険数理学を勉強するつもりです」とジンシウさんは言う。彼女は海外留学希望者向けに石家庄市第42中学校(日の高校に相当)が創設した特別クラスに在籍する30人の生徒の1人だ。同級生のジアオ・ボーウェンさんはロサンゼルスの映画学校を目指しており、リ・インさんは小説の『高慢と偏見』が大好きなため、英国で勉強することを決意している。 共産党指導部の迷いをよそに、2年間で62万人が海外留学 中国共産党は来る指導部交代で、高等教育が悪とされ、西側諸国との交流が絶たれていた文化大革命の最中に育った世代に権限を移譲する準備を進めている。 ところが今、党の最高指導部が改革路線を継続するかどうか

  • 中国経済:激変する出稼ぎ事情

    (英エコノミスト誌 2012年2月25日号) 沿岸部に出稼ぎに行った30年間を経て、内陸部の人は今、徐々に郷里に近い場所で働くようになっている。 「働くため、家族の面倒を見るために故郷に帰ろう」。中国土の真ん中にある福興という山腹の町の目抜き通りには、こんな赤い横断幕が掲げられている。 最近まで、福興周辺の村の農民はひたすら、カボチャ畑から逃れ、1000キロ以上離れた沿岸部の工場で高い給料をもらうことを夢見ていた。地元の役人は喜んで村民を送り出した。ところが今、役人は彼らを引きとめるのに必死になっている。 福興が位置する金堂県はかつて、四川省の県の中で最大の労働者輸出拠点という怪しげな称号を与えられていた。貧しく、内陸部の奥地にあり、海外市場との交通の便が悪い四川省は、仕事にあぶれた膨大な数の農村部の住民に、別の場所で仕事を見つけるよう促すしか選択肢がなかった。 金堂のような県の役人は、

  • 中国の政治報道:隠れたニュース

    (英エコノミスト誌 2012年2月11日号) 過熱していく噂話 これは以前であれば、香港のゴシップ誌が取り上げるが、北京ではささやかれるだけの下品な噂だったろう。有力な共産党政治局員の右腕として知られる人物が、間もなく当局から更迭されるという話を聞きつけ、保護を求めて米国領事館に逃げ込んだというのだ(結末は不明)。 15年前であれば、中国土の大部分はそんなニュースを耳にすることもなく、中国の官僚は何の苦労もなくダンマリを決め込むことができたはずだ。 内容が下品かどうかは別として、今ではそのような噂は、小声でささやかれるというよりは、むしろ中国国民自身の手によって、ウェブサイトやミニブログ上で拡声器で喧伝される。 米国や香港を拠とする中国語の報道機関やニュースサイトの多くは信憑性が低いことで有名だが、こうしたサイトの政治ゴシップを求める潜在的な読者は今や数億人に上り、潜在的な情報源も同じ

  • 民主選挙に沸く烏坎村、それでも中国は変わらない

    中国南部・広東省にある烏坎村の選挙は、バスに似ている。全く来ないかと思えば、立て続けに3つもやって来るのだ。 反乱を起こしたこの漁村は先週、お祭りのような雰囲気の中で選挙委員会の委員を投票で選んだ。今週末にはオンブズマンを選出する。 そして最後に来月には、村民が度重なる投票にうんざりしていなければ、昨年12月に村民が追い出した村の指導者の代わりとなる新指導者を選出する。 これほど目まぐるしい市民活動を繰り広げながら、村民たちが多少なりとも漁をしているのは驚きだ。 土地取引の汚職に立ち上がった小さな漁村の戦い 民主主義を目指すお祭りは、昨年9月に始まった驚くべき出来事の連鎖に続くものだ。村民たちは9月に地元指導者の事務所を荒し、警察署を襲撃した。村の共有地の多くを村民から奪う一連の土地取引での汚職疑惑に腹を立ててのことだ。 警察は抗議者を殴り、暴動の主導者を逮捕して応酬した。主導者の1人は拘

  • 品質を求め始めた中国の消費者

    (2012年2月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「メード・イン・チャイナ」には2種類ある。1つは輸出用に中国で生産されたもの、もう1つは国内の不運な消費者に押しつけるために中国で作られたものだ。 長年にわたって、この2つの間の品質のギャップは大きかった。中国国内の消費者は「メード・イン・チャイナ」の中でも最悪の品々を手にし、良質の商品はすべてウォルマートに行き着くという構図だった。 だが最近では、主役はもっぱら中国の消費者だ。中国政府は国内消費が牽引する経済を望んでおり、そのため国内の購入者を喜ばせることが最優先事項となった。そうなるべき時期でもあった。消費者の購買力のバランスが国内へシフトする中、中国の消費者は世界でも指折りの要求の厳しい買い物客に変化しつつある。 料雑貨商から鞄メーカー、ショッピングモールの開発業者、塗料作製業者に至るまで、あらゆるビジネス関係者が、中国の消費

  • 台頭する中国、不本意な超大国の試練

    (2012年2月2日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国清朝の皇帝、乾隆帝は1793年、英国王ジョージ3世が送り込んだ使者の提案をあっさり退けた。中国は自給自足ができている世界の中心であり、何かを輸入する必要など全く思いつかない、というのがその理由だった。 現代の中国では、まずあり得ない話だろう。同国は今、「メード・イン・チャイナ」の変革を続けるために、外国の技術はもとより、外国の石油、外国の銅、外国の鉄鉱石、そして外国のその他諸々のコモディティー(商品)を大量に必要としているからだ。 商売のために危険な地域に出て行かざるを得ない現実 中国の企業や労働者たちが、かの皇帝なら全く相手にしなかっただろう遠い異国の地に足を伸ばしている理由はそこにある。例えば、アフリカのスーダンと南スーダンに2万5000人もの中国人がいるのは、このためだ。南スーダンは最近誕生したばかりの国で、中国にとっては7