ことし7月の参議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があったことについて、広島高等裁判所岡山支部は「憲法に違反し無効だ」と判断し、参議院選挙では初めて選挙区の選挙を無効とする判決を言い渡しました。 判決では「選挙制度の改革に真摯(しんし)に取り組んでいたというには大きな疑問が残る」と国会の対応を批判し、抜本的な制度改革の必要性を強調しました。 ことし7月の参議院選挙では、選挙区ごとの1票の価値に最大で4.77倍の格差があり、2つの弁護士グループが47都道府県のすべての選挙区で選挙の無効を求める訴えを全国の高等裁判所と高裁支部に起こしています。 このうち、岡山選挙区を対象にした裁判で、広島高等裁判所岡山支部の片野悟好裁判長は「投票価値の平等は国民主権の原理や法の下の平等の原則から、憲法の最も基本的な要請なのに、定数配分の不平等な状態は見過ごせないほどになっている」と指摘し