(英エコノミスト誌 2012年12月22・29日合併号) 死地から復活した自民党だが、印刷機のスイッチのありかを忘れてはいない。 26日に首班指名を行う特別国会で安倍晋三氏が首相に就任する〔AFPBB News〕 12月26日に首相に就任する安倍晋三氏は、早くもうまい話を提示している。 12月16日の総選挙で見事に政権に返り咲いた自民党の総裁は、自らが率いる「危機突破」内閣の主要な目標として、デフレによって弱体化した経済の建て直しを掲げた。 手始めとして中央銀行に経済を再膨張(リフレート)させるよう圧力をかける可能性が高い。その次に来るのは巨額の公共投資だろう(国中をコンクリートで埋め尽くすことは自民党のお家芸だ)。 貿易に悪影響を及ぼしている中国との緊張については、タカ派の安倍氏もひとまず脇に置いておこうと考えている。 今回の驚くべき大勝によって、2006年から2007年にかけての任期で