遺伝子とは何か?——遺伝子に関する知見が深まるほど、遺伝子に関する謎も増えている、というお話をご紹介しましたが、さらに「遺伝子という言葉の意味するもの」そのものが揺らぎ始めているのではなないか、という知見や現象が次々と報告されています。 前回の記事〈新知見が謎をますます深める!? 実は定義さえできていない「遺伝子」〉 いくつかの例を見ながら、私たちが当たり前のように思っている「遺伝子はDNA」ということについて、本当なのか考察してみたいと思います。 本当に「遺伝子はDNA」なのか? 先日の〈新知見が謎をますます深める!? 実は定義さえできていない「遺伝子」〉では、現代における「遺伝子とは何か」にまつわる技術的な問題の一つを取り上げた。今回は、より本質的な次元で揺れている「遺伝子とは何か」について、いくつかの話題を紹介したい。 化学物質としての遺伝子がDNAであることは、現代において自明なも
![【形を伝えるプリオン】揺らいできた〈遺伝子=DNA〉というドグマ(中屋敷 均)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a71c8c01c2d32b68fc11f39c1257d3cbe481ed11/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fd%2Ff%2F1200m%2Fimg_dfb0cb38131f0343d649fda82e3cfab6172534.jpg)