過日。午後9時過ぎの誰もいない会社で窓を開けズボンを脱いで休憩リラックス。湘南の夜風が脛毛をなめるようで心地いい。誰もいないことをいいことに録画しておいた「ビッグダディ」と「ナディア」を鑑賞。その様子を、たまたま気分が悪かった社長に見つかってしまったのが運のつき。 「課長、何をしている?」 「仕事の効率とヤル気をあげるためにビッグダディを観ていました」 上はスーツとワイシャツ、下は短パンという、いわばネオ省エネルックで、的確な返事をする僕。「会社で…遊んでるのか…」と社長。声が怒りで震えていた。的確ではなかったようです。社員名簿にギャグがわかる社長はいませんでしたいませんでした。画面のなかでビッグダディの子供たちが離婚詐欺にあって泣いていた。まるで僕のかわりに。怒りに我を忘れた社長にナディアを消されてしまった僕のために泣いてくれていた。 で翌日。辞令がキタ。5月から静岡支社への異動。肩書が