香港の国家安全維持法(国安法)違反容疑で指名手配されたと伝えられる米国籍の民主活動家、朱牧民氏(42)が毎日新聞のインタビューに応じた。 朱氏は香港出身。天安門事件後の1990年に渡米し、96年に米国籍を取得。米政府や米議会に香港の民主化に向けた支援を訴えるNGO「香港民主委員会」を運営している。父親は2014年の「雨傘運動」の提唱者の一人、朱耀明牧師。 香港メディアは8月1日、香港の警察当局が朱氏をはじめ海外在住の民主活動家ら6人を指名手配したと報道。米国籍である朱氏の指名手配は、外国人であっても摘発対象とする同法38条の初の事例とみられている。朱氏に自身を取り巻く環境や中国の思惑について聞いた。【ニューヨーク隅俊之】 --米国人であるあなたが指名手配されたと伝えられた。国安法の何が問題だと考えるか。 国安法には多くの条文がありますが、その中でも飛び抜けて異様だと思ったのはやはり38条で