ブックマーク / realsound.jp (103)

  • 山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み

    1970年から1972年まで竹宮惠子と萩尾望都が同居し、そこに同世代の少女マンガ家「花の24年組」を中心とするメンバーが出入りして「大泉サロン」と呼ばれた借家。それは少年マンガにおける「トキワ荘」と並ぶ、少女マンガ文化におけるひとつの伝説だった。 萩尾望都の側から見た残酷な事実 『少年の名はジルベール』(小学館) 竹宮惠子が自伝『少年の名はジルベール』(小学館/2016)で「大泉サロン」時代の話を書くと、この伝説には新たなベクトルが加わり、より神話性が強まっていった。接近し過ぎた若い創作者同士の思わぬ齟齬。竹宮惠子はそれを天才・萩尾望都への自分の一方的な嫉妬として描いている。 萩尾望都の語り下ろしである『一度きりの大泉の話』(河出書房新社)は『少年の名はジルベール』そのものというよりも、竹宮のに対する反響で自分が被ったことへの返答として書かれている。これは単体で読む彼女の自伝というよりも

    山崎まどかの『一度きりの大泉の話』評:萩尾望都が竹宮惠子に向けていた眼差しとその痛み
  • 『ババヤガの夜』王谷晶×『 マイ・ブロークン・マリコ』平庫ワカ 特別対談:エンタメ作品で“シスターフッド”を描く意義

    友だち? 相方? 同志? 運命共同体? どれでもあるようでいてどれでもない……そんな名前のつけられない関係でつながっている人が、あなたにもいるだろうか。 これまで「アイツのことは気にわないけれど」とぶつかり合いながらも、大きな困難を前に結託し、「ブラザー!」なんて呼び合う間柄になっていく男性同士のバディ作品は、数多く生み出されてきた。きっと、男性にそうしたドラマがあるように、女性にだってあるはずなのだ。「あの子のことは面倒くさい女だと思うけれど」と思いながらも、唯一無二の存在として強くつながる関係性が。 そんな女性同士の連帯を描く“シスターフッド”作品が、いま注目を集めている。ライフステージの変化によって分断されやすかった女性同士のつながり。しかし、SNSの普及によりそれぞれのステータスを超えて、ある困難に「一緒に戦おう」とつながることができる世の中になってきたからだ。 そこでリアルサウ

    『ババヤガの夜』王谷晶×『 マイ・ブロークン・マリコ』平庫ワカ 特別対談:エンタメ作品で“シスターフッド”を描く意義
  • 竹達彩奈×クラムボン ミトに聞く、歌手と音楽作家の理想的な関係性 「10年20年、大切に歌っていける曲を作っていきたい」

    竹達彩奈が、初の配信シングル「Dear Dear」をリリースした。同曲は、クラムボンのミトが制作を担当。年齢を重ねてもずっと歌い続けられるような曲、という竹達のリクエストから完成した「Dear Dear」は、大切な人へ等身大の気持ちを届けるミディアムバラードになった。 2012年に2ndシングル『♪の国のアリス』で初めて対面し、2016年の3rdアルバム『Lyrical Concerto』収録曲「AWARENESS」以来、約4年ぶりとなる今回のタッグ。両者の出会い〜歌手、音楽作家としてのそれぞれの印象、そして「Dear Dear」に込めた思いとは。歌手と作家の理想的な関係性、それぞれのモノ作りに対する強い気持ちが垣間見えるインタビューとなった。(編集部)【最終ページに読者プレゼント有り】 ミトさんに会ってバンドマンのイメージを覆された(竹達) ーー竹達さんとミトさんが初めてお会いしたのは、

    竹達彩奈×クラムボン ミトに聞く、歌手と音楽作家の理想的な関係性 「10年20年、大切に歌っていける曲を作っていきたい」
  • 『PUI PUI モルカー』ブレイク前夜、監督・見里朝希が語った“制作秘話” 「声優はモルモット以外の選択肢がなかった」

    1月10日ごろからTwitterでバズリ、一気に大ブレイクした『PUI PUI モルカー』。作は1月5日からテレビ東京系列「きんだーてれび」内で放送が開始された、ストップモーション(コマ撮り)アニメーションのショートシリーズである。 稿では昨年12月18日に開催された配信イベント「1月放送開始!注目のパペットアニメ『PUI PUI モルカー』と監督・見里朝希の世界」から一部を記す。ショート系の作品は長編映画や30分枠のテレビシリーズなどに比べると、事前の露出が限られてしまいがちなだけに、ブレイク前夜を窺える数少ない資料になった。 登壇したのはラッパーの宇多丸氏、監督の見里朝希氏。進行は宣伝プロデューサーの山和宏氏が務めた(宇多丸と見里が話すのは今回が初めてとのこと。ちなみに2016年の第10回TOHOシネマズ学生映画祭にて、宇多丸は「ライムスター宇多丸×学生」と題された学生実行委員と

    『PUI PUI モルカー』ブレイク前夜、監督・見里朝希が語った“制作秘話” 「声優はモルモット以外の選択肢がなかった」
  • 「勇気はゲームが育んでくれた」 TBS・宇内梨沙アナウンサーが語る“ゲームへの愛情と実況ch開設の経緯”

    ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や、ゲームから受けた影響などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回登場するのは、TBSのアナウンサーとして活躍する宇内梨沙だ。 宇内は11月にYouTubeチャンネル『ゲーム実況はじめました。~女子アナゲーマー宇内e~』を開設。担当するラジオ番組『アフター6ジャンクション(ラジオ)』やSNSでも、折に触れて自身のゲーム好きを公言していたが、それらの“好き”が前面に出た実況がゲームファンからも好評だ。 今回はそんな宇内に、幼少期からゲーム遍歴や思い出のタイトル、ゲームによって人生が変わったエピソード、チャンネル開設の経緯、ゲーム実況への並々ならぬ思いなどについて、番組でも共演経験のあるゲームジャーナリスト・批評家・編集者のジニ(Jini)が話を聞いた。(編集部) 宇内梨沙(うない・りさ) TBSアナウンサー。『ひるおび!』『Bizス

    「勇気はゲームが育んでくれた」 TBS・宇内梨沙アナウンサーが語る“ゲームへの愛情と実況ch開設の経緯”
  • 『岸辺露伴は動かない』脚本・小林靖子が大事にした荒木飛呂彦イズム 「台詞に“ッ”を入れちゃう」

    「『岸辺露伴は動かない』実写化決定、主演は高橋一生、脚は小林靖子」。情報が発表されたとき、多くの“ジョジョファン”が期待に胸を膨らませた。なぜなら、以前からジョジョ好きであることを公言していた高橋が露伴を演じること、そして原作を見事に昇華したアニメシリーズを手掛けた小林靖子が脚を担当するからだ。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの中でも屈指の人気キャラ・岸辺露伴を実写として、いかに構築したのか。小林靖子にその脚術を聞いた(編集部)。 “実写に落とし込める”描写にするために ーーまずは実写化が決まった時の感想を教えてください。 小林靖子(以下、小林):最初に話をいただいたときは、実写、しかもNHKさんでということでびっくりしました。結果として、短編で短期の放送に向いているお話でとてもよかったんじゃないかなと思います。 ーーNHKでの放送ということで、脚化するに当たって意識された部分は

    『岸辺露伴は動かない』脚本・小林靖子が大事にした荒木飛呂彦イズム 「台詞に“ッ”を入れちゃう」
  • 『チェンソーマン』はなにが衝撃的だったのか? ジャンプ大好き評論家3名が徹底考察

    鬼滅の刃』の歴史的ヒットでまたしても黄金期を迎えていると目される「週刊少年ジャンプ」の中でも、特に話題となっている芥見下々の『呪術廻戦』と藤本タツキの『チェンソーマン』。両作について、ドラマ評論家の成馬零一氏、書評家の倉さおり氏、アイドル専門ライターの岡島紳士氏が語り合う「ジャンプ座談会」の後編では、12月14日発売の「週刊少年ジャンプ」にて、最終回を迎えることが明かされた『チェンソーマン』を徹底考察。 衝撃的な展開の連続で、漫画ファンたちの度肝を抜き続けた『チェンソーマン』はどんな作品だったのか。最終回を前に、その魅力を改めて振り返ってみたい。(編集部) ※稿にはネタバレがあります。 ※稿は11月半ばに収録されたもので、最終回についての言及はありません。 ※『呪術廻戦』について語った前篇はこちら 『チェンソーマン』は信頼できない漫画? 『ファイアパンチ』 岡島:『鬼滅の刃』の吾峠

    『チェンソーマン』はなにが衝撃的だったのか? ジャンプ大好き評論家3名が徹底考察
  • 空前の『鬼滅の刃』現象 映画興行は「なりふりかまわない」新基準へ

    今週ほどこのコラムが書きにくい週はない。全国各シネコンの公開初日の異常なまでのスクリーン割り多さが明らかになった先週半ば以降、ソーシャルメディア→ウェブメディア→テレビという順番で、あらゆるところで話題の中心となっている『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の爆発的ヒット。今さら数字を上げるのも躊躇われるが一応。10月16日に公開された同作の初日金曜日の動員は91万507人、興収は12億6872万4700円。土日2日間の動員は251万人、興収は33億5400万円。オープニング3日間の動員は342万493人、興収46億2311万7450円。いずれも2位以下を大きく引き離して、歴代1位となる空前の初動成績を打ち立てた。 この数字は、先週末2位に初登場した『夜明けを信じて。』の約25倍。今年公開された『コンフィデンスマンJP プリンセス編』、『映画ドラえもん のび太の新恐竜』、『事故物件 恐い間取り』

    空前の『鬼滅の刃』現象 映画興行は「なりふりかまわない」新基準へ
  • こんな『FF』を待っていたーー『FINAL FANTASY 16』は原点回帰の王道中世ファンタジーに

    2020年7月17日、Play Station 5の発表会でSQUARE ENIXが手掛けるアクションRPG『FINAL FANTASY 16』が発表された。前作『XV』とは打って変わって中世ファンタジーをイメージさせる作のPVは、多くのFFファンに衝撃を与えた。そこで、今回の発表内容から『FINAL FANTASY 16』に期待できる点をまとめた。 ”ホスト路線”を脱却か 誰もが憧れる王道中世ファンタジーの世界観に 『FINAL FANTASY 16』の発表でとりわけ印象的だったのは、あまりにも直球な中世ファンタジーの世界観ではないだろうか。そもそも、初期のFFシリーズは、神秘的な力を秘めたクリスタルを巡る王道ファンタジーRPGだった。しかし、大ヒットを記録した『FINAL FANTASY 7』以降は、現代的・未来的かつ魔法と科学が融合した独特の世界観を持つ作品が増えた。 FFに対して

    こんな『FF』を待っていたーー『FINAL FANTASY 16』は原点回帰の王道中世ファンタジーに
  • 『魔入りました!入間くん』が子どもから大人まで愛されるワケ 鈴木入間の視点で見る、未知の世界の面白さ

    『週刊少年チャンピオン』で連載されている、『魔入りました!入間くん』(秋田書店)は、子どもから大人まで楽しめる作品だ。NHKで放送されたアニメも好評で、続編の放送が決定している。魔界ファンタジーと学園青春ストーリーという2つの王道的要素が合わさった作品が広く愛される理由とは。 主人公、鈴木入間は人間の身でありながら、両親によって悪魔であるサリバンへと売り渡される。独り身のサリバンは、友人らの孫自慢が羨ましく、入間を孫として引き取ったのだった。魔界に移り住み、悪魔の学校へ通うこととなった入間であるが、両親に放任されていたために培った、サバイバル能力と危機回避能力を駆使してクラスメイトとともに成長する姿が描かれている。 悪魔の学校を舞台にした入間とその周りの成長譚 ※以下、ネタバレあり 『魔入りました!入間くん(1)』(秋田書店)表紙 『魔入りました!入間くん』は、魔術を使う悪魔が暮らす魔界が

    『魔入りました!入間くん』が子どもから大人まで愛されるワケ 鈴木入間の視点で見る、未知の世界の面白さ
  • 大森靖子による寄稿文:「コロナ以降」のカルチャーに望む、価値観のアップデート

    コロナ禍における音楽文化の現状、そしてこれからについて考えるリアルサウンドの特集企画『「コロナ以降」のカルチャー 音楽の将来のためにできること』。第4回はシンガーソングライターであり、アイドルグループ・ZOCのプレイングプロデューサーとして活躍する大森靖子。常に多くの人が抱える“孤独”というテーマと真正面から向き合い、寄り添い、さまざまなエンターテインメントを通して生きる希望を与え続けている一人だ。コロナ禍における相次ぐライブの中止やコミュニケーション手段の変化の中、大森靖子はTwitterで「おやすみ弾語り」動画を連日配信。“こんな時だからこそ、これまで積み重ねてきたことを今までどおりやる”ーー大森靖子は変わらず、これまでのように日常を過ごし、誰かの希望へと繋がる歌を歌っている。 企画について彼女に取材依頼をしたところ、以下のテキストを寄せてくれた。大森靖子がコロナ禍に直面して感じたこ

    大森靖子による寄稿文:「コロナ以降」のカルチャーに望む、価値観のアップデート
  • Zoomで50万件超のアカウント情報が流出・転売ーーFBIが捜査に乗り出す

    ビデオコミュニケーションアプリZoomの53万件にもおよぶアカウント情報が、ダークウェブやハッカーフォーラムを通じて、不正に販売されていたことが分かった。 ※記事初出時、引用箇所の翻訳・要約に誤りがございました。訂正してお詫びいたします。 サイバーセキュリティ企業が発見、データは物 最近、Zoomにはセキュリティやプライバシーの問題が幾度となく露呈し、機能の開発を90日間停止して改善に注力している。 流出した情報は、Eメールアドレス、パスワード、会議URL、ホストキー等だ。ChaseやCitybankといった大企業も被害に遭っており、盗まれたアカウント情報は、物であることが確認されたという。 『Mashable』によると、Zoomのアカウント情報がリスト型攻撃によってダークウェブに流出したのは、これが初めてではないという(参考:https://mashable.com/article/

    Zoomで50万件超のアカウント情報が流出・転売ーーFBIが捜査に乗り出す
  • 春日太一が語る、『時代劇入門』の執筆と映画の楽しみ方 「知らない人に向けてゼロから書いています」

    『時代劇入門』(角川新書) 時代劇研究家・春日太一氏の著書『時代劇入門』(角川新書)は、タイトルのとおり、時代劇の魅力について書かれた入門書だ。はじめに、時代劇を「なんとなく」楽しむためのガイダンスが書かれた後、時代劇の歩み、「とりあえず」知っておきたい基礎知識(ジャンル、ヒーロー、スター、監督、原作者)、そして、忠臣蔵、忍者、大河ドラマ、チャンバラといったトピックについて掘り下げられ、最後に『機動戦士ガンダム』を手掛けた富野由悠季監督のインタビューで幕を閉じるという構成となっている。読めば時代劇の魅力がよくわかる新書だが、同時に驚くのはその語り口である。 最初は気づかなかったが(この気づかないということ自体が実はすごいことである)、書を読み終えた後、春日氏の他の著作を読み漁り、今回のインタビューの前に改めて『時代劇入門』を読み返したとき「なんで、こんなに読みやすいのだ?」と驚いた。まっ

    春日太一が語る、『時代劇入門』の執筆と映画の楽しみ方 「知らない人に向けてゼロから書いています」
  • 細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】

    細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】 年が明け2020年に突入。同時に2010年代という時代も終わりを迎えた。リアルサウンド映画部では、この10年間のアニメーション映画を振り返るために、レギュラー執筆陣より、アニメ評論家の藤津亮太氏、映画ライターの杉穂高氏、批評家・跡見学園女子大学文学部専任講師の渡邉大輔氏を迎えて、座談会を開催。 前編では、細田守や新海誠など、今や国民的作家となったアニメーション監督に注目。なお、後日公開予定の後編では、「ポスト宮崎駿」をめぐる議論の変容や女性作家の躍進、SNSとアニメーションの関係性について語り合っている。(編集部) 最初の地殻変動は2012年 ーー2014年に『アナと雪の女王』と2016年に『君の名は。』と、2010年代に入ってから、興行収入が200億を超える作品が出てくるように

    細田守と新海誠は、“国民的作家”として対照的な方向へ 2010年代のアニメ映画を振り返る評論家座談会【前編】
  • 『ジャンプ+』はなぜ成功したのか? 『SPY×FAMILY』など、アプリ発の話題作を生み出す“施策”

    2019年の『ジャンプ+』は熱かった。 『DEATH NOTE』の新作や『歯医者さん、あタってます!』といった読み切りがバズりにバズり、アプリオリジナル連載作品『彼方のアストラ』がアニメ化、『左ききのエレン』がTVドラマ化されて話題になり、さらに『SPY×FAMILY』(メイン画像)は単行が2巻で35万部を超えるヒットとなった。 Twitter上での編集者、編集部アカウントの情報を引用しよう。 中路(ジャンプ+編集者)@nakaji2017·10月8日 ジャンプ+、先週のWAUが「DEATH NOTE」新作読切掲載時の最高値を更新して過去最高に。閲覧数がずっと上昇傾向なことに加えて大爆発した読切「歯医者さん、あタってます!」でwebからの流入数が跳ね上がった。この調子でMAUの最高値更新にも期待。 少年ジャンプ+@shonenjump_plus·10月5日 【日配信】読切「歯医者さん、

    『ジャンプ+』はなぜ成功したのか? 『SPY×FAMILY』など、アプリ発の話題作を生み出す“施策”
  • 前人未到の大河ドラマ『いだてん』はいかにして作られたのか 取材担当者が明かす、完成までの過程

    いよいよ最終局面に入った大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)。オリンピックに関わった日人の姿を描いた作は、明治・大正・昭和という近代日を舞台にした歴史群像劇だ。劇中には実在した人々が登場し、一見荒唐無稽に見えながらも、ほぼ史実どおりに展開していくのだが、その背後では、気が遠くなるような膨大な量の取材が行われていた。 今回、リアルサウンド映画部では『いだてん』の「取材」を担当した渡辺直樹に、関係者遺族への許可取りも含めた取材現場の内幕について話を訊いた。渡辺が担った「取材」とは、宮藤官九郎の脚作り、その前段階の企画制作のための膨大な資料集め、および史実関係の事実確認など。前人未到の挑戦となったオリンピック大河はいかにして作られたのか?(成馬零一) 誰を主人公にするかも決まっていなかった ―― 渡辺さんが『いだてん』でもチーフ演出を務める井上剛さんの作品

    前人未到の大河ドラマ『いだてん』はいかにして作られたのか 取材担当者が明かす、完成までの過程
  • KinKi Kids堂本光一、『FF11』を7年間プレイしていたと告白 剛「切な……恐ろしい……」

    KinKi Kidsの堂光一、堂剛が6月17日に放送されたラジオ番組『KinKi Kids どんなもんヤ!』(文化放送)にて、「思い入れのあるゲーム」というテーマでトークを繰り広げた。 番組では、リスナーから寄せられたメールを紹介。そこには、先日『週刊ファミ通』で実施された「平成のゲーム最高の1」を決めるアンケート調査にて「クロノトリガー」が1位になったことに触れつつ、「お二人にとって思い入れのあるゲームは何ですか?」と書かれていた。 このメールを受けて光一は「意外やな。『クロノトリガー』なんだ」と同作の1位獲得に驚いた様子。「ドラクエとかファイナルファンタジーっていうのは、もう昭和になるってこと? 1作目が昭和だから、『それは昭和の作品にしましょう』みたいな感じかな?」と推察し、「だってあの社会現象的に、絶対にそっちのほうが上にきそうやん!」とイマイチ納得がいかないようだった。 ア

    KinKi Kids堂本光一、『FF11』を7年間プレイしていたと告白 剛「切な……恐ろしい……」
  • 宮崎駿監督、ドワンゴ会長・川上量生氏に激怒した真相を語る「あのウケ狙いが川上さんの弱点」|Real Sound|リアルサウンド テック

    10月25日、ドワンゴが運営する動画サービス「niconico」のニコニコ生放送にて、同社のゲームプロジェクトに関する情報番組「ドワンゴゲーム会議(仮)」が配信され、人気VTuberの電脳少女シロ、チュンソフト代表の中村光一氏、スタジオジブリの宮崎駿監督(映像出演)らが登場した。 番組冒頭、司会役のシロが「これまでドラクエシリーズなどを作られてきた中村さんですが、表に立たれることが最近少なかったようにお見受けします。もしかしてずっと温めていた作品があって今日、やっと出せるということなのですか?」と質問すると、中村氏は「はい、そうなんです。しっかりと作っておりました」と回答し、早速、視聴者の期待感を煽った。 まずは、人工生命観察育成プロジェクト「ARTILIFE」についての情報が解禁された。同プロジェクトはその初期段階で、ドワンゴの会長・川上量生氏が「『スタジオジブリ』の作品に活かせないか?

    宮崎駿監督、ドワンゴ会長・川上量生氏に激怒した真相を語る「あのウケ狙いが川上さんの弱点」|Real Sound|リアルサウンド テック
  • ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文に聞く ロックバンドは“低域”とどう向き合うべきか?

    連載:音楽機材とテクノロジー(第二回)後藤正文(�ASIAN KUNG-FU GENERATION) 2019.02.09 12:00 リアルサウンド テックの連載企画「音楽機材とテクノロジー」にて、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文にインタビューを行った。テーマの中心は、ロックバンドが今の時代に向き合う“低域“についてだ。 ここ最近、ブログやSNS、インタビューなどでも低域のサウンドの必要性について繰り返し発信している後藤。同時代のグローバルなシーンにアンテナを張るリスナーとしての感性と共に、プライベートスタジオである「Cold Brain Studio.」を設立したことも、その意識の背景にあったものとして大きかったようだ。エッセイ集『凍った脳みそ』(ミシマ社)でも、ユーモラスな文体を駆使しながら、スタジオを設立するまでの紆余曲折を書いている。 ASIAN KUN

    ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文に聞く ロックバンドは“低域”とどう向き合うべきか?
  • 『リズと青い鳥』『若おかみは小学生!』『ガルパン』……傑作を生み出す脚本家・吉田玲子とは

    とは、作品の設計図である。設計図が狂っていたらどんな建物も建たないのと同じで、しっかりした脚がなければ、映画もアニメも作れない。映画学校時代、「良い脚を悪い映画にすることはできる、しかし悪い脚を良い映画にはできない」と口酸っぱく講師に言われたことを覚えている。 今、日のアニメ界で最も信頼できる脚家は誰か、と問われれば筆者は「吉田玲子」と即答する。花田十輝も横手美智子も小林靖子も岡田麿里も素晴らしいが、設計図としての脚の安定感が図抜けており、ジャンルを問わず高水準の作品を産み出し続けている。 『映画 聲の形』『リズと青い鳥』などの山田尚子作品、青春映画『夜明け告げるルーのうた』、児童文学の映画化『若おかみは小学生!』や『かいけつゾロリ ZZ(ダブルゼット)のひみつ』、戦車や戦艦のバトルもの『ガールズ&パンツァー』と『ハイスクール・フリート』、女性に人気のスポーツもの『弱虫ペダ

    『リズと青い鳥』『若おかみは小学生!』『ガルパン』……傑作を生み出す脚本家・吉田玲子とは