国際的なカトリック聖地への疑念 1981年6月、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部の小さな村で奇跡が起きる。 ビヤコビチ村にある岩山の中腹に聖母マリアが出現し、メッセージを与えたというのである。 聖母を見たのは地元の6人の若者たちだ。この出来事は、教会のある隣村の名をとって「メジュゴリエの聖母出現」と呼ばれるようになる。 聖母出現は、カトリックでは古くから報告されてきた奇跡だ。少なく見積もっても数千件はあるだろう。その中でもメジュゴリエが際立っているのは、聖母出現が現在まで続いているとされることだ。 見神者たちはすっかり成長したが、相変わらず聖母を見続けているという。しかも、見神者は公開の場で聖母からメッセージを受け取り、その動画が配信されるのだ。たとえば今月2日の聖母出現の様子は次の通りだ。 聖母のメッセージは各国語に翻訳されて、ブログやツイッターなどを通じて世界中に拡散される。こうして、メジ