イスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への殲(せん)滅戦が4カ月半にわたって続き、3万人をこえる人々が殺される事態に対して、世界的な抗議の運動が広がっている。このことに関して京都大学で13日におこなわれた公開セミナー「人文学の死――ガザのジェノサイドと近代500年のヨーロッパの植民地主義」では、基調講演「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」(岡真理・早稲田大学文学学術院教授)、「ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ち」(藤原辰史・京都大学人文科学研究所准教授)【いずれも既報】の後、それを深めるためのパネルディスカッションがおこなわれた。 パネルディスカッションでは、駒込武・京都大学教育学研究科教授(台湾近現代史)が司会を務め、岡氏と藤原氏が会場からの質問に答えながら、パレスチナ問題と日本を含む戦後世界との関連、そして人文学が果たすべき役割について論議を深めた。 ◇ ◇ 駒込氏