(月刊正論2023年2月号より) 群馬県草津町は日本一の自然湧出量を誇る草津温泉があり、歴史ある観光の町です。町民憲章に「歩み入る者にやすらぎを 去りゆく人にしあわせを」と掲げる、人口七千人に満たない小さな町ですが、町民は温泉と温泉を愛してくださる観光客を大切にしながら穏やかな暮らしを営んできました。ですが令和元年十一月以来、わが草津町は理不尽な大事件に見舞われたのです。 発端は私が白昼の町長室で、女性町議と肉体関係を持った|とする虚偽内容の電子書籍が出版されたことでした。女性町議の主張はやがて私に「レイプされた」に変わり、事実無根の冤罪がかけられてしまったのです。私はもちろん他の町議も町民も疑惑を払拭しようと力を尽くしましたが、今度はこれが、フェミニストや女性学を奉じる大学教授らによって「女性の勇気ある告発を封じるのは人権侵害である」「セカンドレイプの町、草津」などと批判されました。 捜