往年の名作のキービジュアルを保存するために ――CEDEC 2020での指田さんの講演が非常に興味深くて、本日は改めてインタビューという形でお話を伺えればと思います。講演でもお話しされていましたが、まずはキービジュアルのサルベージ、アーカイブ化を進めることになった経緯を教えてください。 指田ビデオゲーム黎明期のキービジュアルは、あくまでも“ゲームを制作するうえで生まれる中間成果物”といった位置づけで、さほど重視されていなかったこともあったようです。手描きで制作された原画は、撮影されてポジフィルム化された時点で、役割が終了したものだと考えられていたんです。そのため、販売促進のスタッフの中に、“チラシやポスターを作ったら、原画はもう使わないもの”という認識の方も多く、チラシ作りなどで使用した原画を借りっぱなしにするということもよくあったみたいです。 鈴木原画が社内のどこに保存してあるか、把握で