2023年10月に始まるインボイス制度を見据え、バックオフィスSaaSの各ベンダーはこれを好機と、機能拡充を進めている。クラウドERPを提供するマネーフォワードもその1社だ。同社は、顧客体験の改善に向けてサービスの裏側の構造を大きく変える計画を進めている。 同社のサービスの特徴は「会計」「経費精算」といったそれぞれのシステムが独立して動作する、コンポーネント型の構造を採っていることだ。これにより、企業は自社に必要な機能だけを導入しやすくなる。中堅以上の規模の企業が導入する際に有利な構造だ。 一方で各コンポーネントが、取引先の情報などを記録したマスターDBを個別に持っていることが、ネックになりつつあった。契機となったのはインボイス制度だ。インボイス制度では、取引先が適格請求書発行事業者かどうかで処理の方法を変える必要がある。 「現在、取引先マスターが各プロダクトに分かれているため、『それぞれ
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