NHKの前身である東京放送局が1925年3月にラジオ放送を開始してから、今年で100年が経過した。放送業界にとって輝かしい節目の1年となりそうだ。NHKは特集番組やレギュラー番組のスペシャル回を放送し、100周年を記念した。高度成長期のテレビの普及とカラー化、衛星放送の開始やデジタル放送への移行と、技術革新とともに成長してきた日本の放送史を振り返る番組の数々だった。 しかし皮肉にも、この記念すべき年が「放送の終焉(しゅうえん)」の兆しが現れた年となった。インターネットが本格的に普及してから少しずつ進んでいた視聴者のメディア接触行動の変化は、2020年以降の新型コロナウイルス禍で一気に加速。それとともに、放送業界の構造的な行き詰まりが表面化し、100年の歴史に幕を下ろすかのような出来事が相次いだ。 総務省と年内に合意形成 直近の出来事から振り返ろう。9月8日、かつて「高画質放送の未来」として

