特殊鋼板の製造技術を盗用されたとして、新日鉄住金が韓国の鉄鋼大手ポスコなどに約1000億円の損害賠償を求めている訴訟で、新日鉄住金側は26日、ポスコ元幹部の陳述書を東京地裁に証拠として提出した。 ◇ 【陳述書のポイント】 ▽ポスコから「永遠に口をふさげ」などと言われ、このまま言いなりになっては一生仕事ができなくなると考えて新日鉄に面談を求めた。 ▽秘密情報を提供した新日鉄OBは、(ポスコから)数十億ウォン(数億円)を得ていたと思われる。 ▽ポスコによる技術盗用は、会社として長期間、組織的に行っていた。総責任者は社長で、盗用の事実を厳秘とするよう繰り返し命じていた。 ▽ポスコが独自に取得した特許は、新日鉄から特許侵害を疑われたときに反論するためダミーで取得したもので、実際には使い物にならない。