繰越欠損金の計上による税効果会計欠損金を将来に繰り越すメリットは、将来の所得(黒字)と欠損金を相殺し、将来の納めるべき法人税を少なくできる点です。以下の表は条件を非常に簡略化して、繰越欠損金を利用した際の法人税への影響額を示しています。 【繰越欠損金の利用がない場合(表の左側)】 繰越欠損金の利用がない場合は、2年目の黒字150に対して1年目の赤字が考慮されず、所得150に対して課税されることになります。このため、実効税率30%と仮定した場合、45の法人税を納めなくてはなりません。 【繰越欠損金を利用する場合(表の右側)】 繰越欠損金を利用する場合は、初年度に発生した50の赤字を翌年度以降に繰り越すことができます。このため、2年目の黒字150から、1年目の赤字50を差し引いた所得100に対して課税されることになります。実効税率を30%と仮定すると、30の法人税を納めることになります。 つま