※注意:抽象的な話に終始しますが映画を見た後で読んで頂いた方が面白いと思います。 旧エヴァ世代が新ヱヴァをみると、いくつかの苦しみを感じることになる。 1つは、ズレ。自分が知っているものとほとんど同じなんだけど、どこか違う。良く知っている歌を久しぶりに聞いたら、自分の知っているものとどこかズレている。しかし音痴ではない。クオリティは非常に高い。その違和感。自ら選ばずに拗ねたり諦めたりしていたシンジやレイが自らの意思で選び始める。受け入れることも受け入れられることも拒絶していたアスカが、その喜びを知る。自分のよく知っているものが、姿形はそのままに、中身だけすこしずつズレていく。その違和感を、圧倒的なクオリティとスピードでねじ伏せられていく。その苦しみ。 もうひとつは、物語が閉じていくこと。旧作の、あいまいな、投げ出された結末はそれゆえ「開かれ」ていて、受け手は自分なりにその物語を解釈し、自分