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ブックマーク / www.riabou.net (17)

  • なぜ今、武器輸出が必要なのか - リアリズムと防衛を学ぶ

    年末までに武器輸出の規制緩和が決まりそうです。日はこれまで「武器輸出三原則等」によって武器の輸出を厳しく自主規制してきました。しかしここにきて緩和への動きが急速に強まっています。いったい何故でしょうか?? 緩和についての誤解 最大の理由は、ヨーロッパのミサイル防衛のため 自衛隊の次期戦闘機(F-X) 個別・具体的で冷静な議論が必要 お勧め文献 関連記事 武器輸出 ミサイル防衛 戦争における人道 軍事リテラシー 緩和についての誤解 武器輸出の問題は、かなり重要なトピックでありながら、事実に基づかない報道や解説が数多くおこなわれています。例えば10月15日のNewsWeekにこうあります。 菅内閣は「武器輸出3原則」の緩和を検討しているようです。菅総理にしても北澤防衛相にしても真意が今ひとつ読めません。……まあ「何となく全部を混ぜた」というのが真相だと思うのですが、その中心にあるのは「不況だ

    なぜ今、武器輸出が必要なのか - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 「中国の漁船は中国軍の手先」とNYTが報道 - リアリズムと防衛を学ぶ

    ニューヨークタイムスで、中国が海洋権益を広げるために民間船を活用している件が報道されました。中国は漁船を「海上民兵(maritime militia)」にして送り込んでいる、というのです。(「Chinese Civilian Boats Roil Disputed Waters」2010/10/5) 民間船の活用は中国の常套手段 中国の海洋戦略と民間船の活用については、このブログでも何度か記事にしてきました。南シナ海で中国が海洋権益を広げている方法をみると、明らかに漁船が中国政府の手先となって働いています。 民間の漁船を送り込むことからスタートして、段々と実効支配を固めていくのです。まずは係争地域に中国漁船が活発にでていき、次に漁船を保護する名目で漁業監視船がでる。しかる後に海上警察、そして海軍の軍艦と進みます。もと外交官の茂田氏はこう分析されています。 中国のこういう場合のやり方には一つ

    「中国の漁船は中国軍の手先」とNYTが報道 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • インフラとしての安全保障 - リアリズムと防衛を学ぶ

    大和総研のウェブサイトに安全保障について述べたコラムがありました。企業の経済活動と、国家や軍事力による安全保障との関わりについて、大和総研の中里氏が書いたものです。 安全保障はもっとも基的なインフラ 経済活動の土台には安全保障が欠かせないが、それはあまり意識されない、と中里氏は論じています。 安全保障を含む広義のインフラは大前提として、経済学的な考察の対象外とされることがしばしば起こるが、現実の経済活動では様々な影響を及ぼす。 ……安定した秩序が構築され、治安が良好であるからこそ、正常な経済活動が営まれる。このことは、世界の紛争地域では中長期の経済プロジェクトが頓挫してしまうことからも明らかであろう。 ……少なくとも独立を維持できるだけの安全保障体制は構築しておくべきであり、自由で活発な経済活動もそうした安全保障というインフラの上に成立するものである。……安全保障という視座をおろそかにし

    インフラとしての安全保障 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 抑止力の正体 - リアリズムと防衛を学ぶ

    抑止力、なんてものは当に存在するのでしょうか? 昨年来、抑止という言葉は話題になりました。鳩山前総理は沖縄を訪問したとき「学べば学ぶほど…(沖縄の海兵隊は他との連携のなかで)抑止力が維持できるという思いに至った」と述べました(時事5/4)。新聞はこれを「移設問題とは、『抑止力』と沖縄の負担軽減という困難な二正面作戦に他ならない。そのことは初歩の初歩のはずではなかったか。」(10/5/7朝日社説)と、気づくのが遅いよと批判しました。 その一方で、「沖縄の海兵隊に抑止力なんてない」「というか、そもそも抑止力なんてウソだ」と考える人もいます。なぜこんな風に人によって「あれは抑止力だ、いや違う」と意見が分かれるのでしょうか?? なぜなら、あいまいだからです。抑止力は目に見えず、手で触ることもできません。そこに部隊が存在する、ということは誰にも明らかです。しかしそれが抑止力になっているかは、見ただ

    抑止力の正体 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 「君主論」 ニコロ・マキアヴェッリ  - リアリズムと防衛を学ぶ

    マキアヴェッリが「君主論」を書いたとき、彼の問題意識は「新しい君主はいかにあるべきか」ということでした。 当時のイタリアは「油断をすればすぐにも崩壊しかねない脆弱な政治的支配関係」ばかりの不安定な政情にありました。そのために政治的に安定した近隣の大国であるフランスによっていいように振り回され、つまみいされても、ほとんど何もできない状況でした。 慈悲深く、敬虔で善良な君主は、しかしそのためにかえって脆弱な支配力しか持てない恐れがあります。そのため狡猾さと力に満ちた君主の方が、それによって権力を保ち、そのため善良なだけの君主よりもはるかに偉大な事業を達成できる、というのです。 新しく権力を握った指導者について 権力の維持がとくに難しいのは、旧制度を打倒し、それにとってかわった君主です。そういった君主は権力を安定させるため、新制度を設立せねばなりません。その際に注意すべきこととして、マキャベリ

    「君主論」 ニコロ・マキアヴェッリ  - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 普天間、善意による混迷 - リアリズムと防衛を学ぶ

    鳩山総理が沖縄県を訪問されました。政府案(辺野古沖プラス徳之島)への理解と協力を求めるべく、知事、市長、市民らと会談されたそうです。テレビ、新聞らで既に数多くの報道がなされています(産経5/4・読売)。 鳩山首相は「辺野古の海をきょう訪れ、改めてこの海を汚さない形での決着が必要だとの思いを強くした。しかし、北朝鮮を始めとする北東アジアの情勢にかんがみ、抑止力の観点から引き続き基地の負担を一部お願いせざるを得ない」と述べ、協力を要請した。 名護市長に首相「抑止力の観点から協力を」 : 基地移設 : 特集 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 回りまわって、結局また沖縄 鳩山総理のかねてからの持論は「常駐なき安保」、言い換えれば在日米軍の総撤収でした。さすがに総理就任後はそこまでは仰らぬものの、普天間基地の移設先については県外移設(日国外、または沖縄県外)の考えを度々表明してこられま

    普天間、善意による混迷 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 中国との対し方  高坂正尭著「海洋国家日本の構想」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦後日の針路をどう考えるべきか。それを世に問うた名著が高坂正尭先生の「海洋国家日の構想」です。これは冷戦中に書かれたなのです。しかし今これを読み直せば「なんと、これは今現在の問題じゃないか」と思わせる記述が多くあります。 「東洋の離れ座敷」から「極西の国」へ 日は特殊な位置にあります。中華文明から近からず、遠からずの場所です。ために中華文明を大いに輸入しながら、漢化されることがありませんでした。中華に近すぎるが故に中華のフルコピーを目指さねばならなかった地域には到底不可能だったことです。この傾向ははるか古代からある、と著者はいいます。 日に入ってきた最初の中国文明を代表するものとして、銅鏡がいかに日化されたかという過程は、その後のすべての日中国の交流を象徴しているように思われる。 日人は、中国人にとっては宗教的な意味があった怪獣紋を純粋に装飾として扱い、それがいつのまにか

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  • 中国海軍の沖縄通過は何を意味するのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    中国艦隊は沖縄を突っ切って沖ノ鳥島へむかった (イメージ) 10隻の中国艦隊が沖縄と宮古島のあいだを通過し、東シナ海に抜けました(4/13読売)。防衛省の発表によれば、中国艦隊は現在も日領沖の鳥島の近海で活動中とのことです(4/20産経)。中国海軍はこれを長期間の外洋演習としています。 沖縄と宮古島はいずれも日領ですが、そのあいだは公海ですから軍艦の通行は自由です。しかしながらこういった航路を艦隊で進み、東シナ海に抜け、沖の鳥島付近をうろついてみせるのは、単なる訓練という以上のものを含んでいます。 艦隊は戦争のときに使われるのみならず、平時にも暗に外交上のアピールとして機能します。これを念頭において考えると、中国艦隊のこれみよがしな動きが意味するところが見えてきます。 中国艦隊の威嚇行為 この艦隊の詳細はすでに自衛隊が発表しています。(参照「中国海軍艦艇の動向について(pdf)」)また

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  • 普天間移設、および軍事は政治の道具だということの意味(追記あり) - リアリズムと防衛を学ぶ

    私はこのブログで普天間移設問題について語ることを避けてきました。なぜならこの問題は大きすぎて、私の手には負えないからです。といっても「普天間基地を移設しよう、移設先はどこが便利か」それだけで済めば、話はとても簡単なのです。しかし、それは軍事の論理です。 普天間は軍事だけの問題ではない なぜ普天間基地を移設するのか? 引越し先の選びかた 普天間基地の機能 じゃあ台湾に移設するのはどうなの? もしも沖縄以外に移動したら? 軍事の論理と、政治仕事 軍事問題を政治的に論じるときの3つの誤り 追記 関連 参考 お勧め文献 普天間は軍事だけの問題ではない 沖縄県内移設、まして島以外への移設となれば、この問題は軍事の論理だけで語れる範囲をはるか飛び越えてしまいます。普天間は普天間だけの問題ではないのです。これについては以下の記事が参考になります。 http://d.hatena.ne.jp/sion

    普天間移設、および軍事は政治の道具だということの意味(追記あり) - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 日本は人道的な武器輸出国をめざす - リアリズムと防衛を学ぶ

    は「武器輸出三原則等」によって兵器の輸出を長らく自粛してきました。しかしこれを緩和する方向で議論が進んでいます。この動向をみるに、武器輸出三原則等を廃止こそしないものの、近いうちにある程度の武器輸出を認めることになるかもしれません。 武器輸出解禁への動き 輸出解禁への流れを表面的に主導してきたのが北澤防衛大臣です。10年1月には防衛産業の会合で武器輸出三原則について「そろそろ基的な考え方を見直すこともあってしかるべきだ」と述べました。これに対して鳩山首相は「口が軽すぎた」(ロイター10年1月12日)と厳しい批判を行いました。 しかし首相の叱責とは裏腹に、北澤防衛大臣はその後も緩和に前向きな発言を繰り返します。そして10年3月になって防衛省から正式に、輸出緩和の提案がなされました。『人道目的に限って輸出を認める』というのです。 防衛省は、人命救助などの人道目的で用いる防衛装備品を、原則

  • 抑止の種類 のび太がジャイアンを「抑止」するには?  - リアリズムと防衛を学ぶ

    今回も抑止論について少しずつ書いてまいります。前回の記事では「抑止ってなんだ?」ということを少しだけ解説しました。 抑止とは「相手国が戦争に訴えて得られる満足より、戦争に必要なコストの方が大きい」状態にすることで、戦争を思いとどまらせる行為です。今回はこの抑止について、より具体的に見ていきましょう。抑止にはいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴があります。これを踏まえることで、国家がどのように戦争を押さえ込んでいるかがよりクリアになるでしょう。 戦争が起こる3つの理由 「のび太」国の懲罰的抑止戦略 拒否的抑止 「ひらりマント」とミサイル防衛 報償的抑止 「おお、心の友よ!」 抑止の仕組みと種類 シリーズ「抑止」ってなんだ? 戦争が起こる3つの理由 今回は「ドラえもん」世界における、「のび太」国がいかにして「ジャイアン」国を抑止するか、という例えで考えてみたいと思います。マンガ「ドラえもん」に

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  • 阪神・淡路大震災と自衛隊 part1 - リアリズムと防衛を学ぶ

    阪神淡路大震災は多くの人々にとって忘れ得ぬ災害です。あまりにも衝撃的な、あまりに悲惨な出来事でした。拙ブログで先日掲載した記事「なぜ災害時に軍隊・自衛隊が活躍するのか?」で、頂いた反響の多くが阪神淡路大震災の際のエピソードに関心を寄せられたものでした。 今回から4回に分けて、阪神淡路大震災における災害派遣について書きます。今回は、震災発生直後の即応体制焦点をあてます。その朝を、政府は、自治体は、そして自衛隊はどのように迎えたのでしょうか? ○ 午前5時46分 「1995・01・17・05・46 阪神大震災再現 」には、被災したさまざまな人の声が記されています。その中の1つは、例えばこのようなものです。 「ゴー」という音と同時に天井が落ち、階上の冷蔵庫やなべが落ちてきた。しゃがんだままの状態で生き埋めになった。 「助けて」と三〇分近く大声で叫び続け た。近くに住む若者に助け出されたが、家の物

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  • 軍隊のない国は、なぜ非武装でいられるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    軍隊のない国家―27の国々と人びとposted with amazlet at 09.12.30前田 朗 日評論社 売り上げランキング: 226231 Amazon.co.jp で詳細を見る 年の初めの書初めは、いろはの”い”から参ります。「軍隊のない国家」についてです。 私たち日人は軍隊を放棄すると憲法に書きながら、軍隊ではない自衛隊をもって自らを守っています。それでも軍隊のない国家への憧れは根強いようです。昔は「非武装中立論」があり、今でも「無防備都市宣言」活動があります。 世界に目を向ければ、意外と多く、当に軍隊を持たない国家が実在します。それらの国は非武装、無防備で、しかも誰に侵略されるでもなく平和を保っています。これはどういうことでしょう。当は軍隊なんていらないのでしょうか。いったい何故、「軍隊のない国家」は平和でいられるのでしょうか? 軍隊のない国家」は意外と多い 今回

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  • 核兵器の”先制使用”と”先制核攻撃”の違い - リアリズムと防衛を学ぶ

    今回は核兵器の「先制不使用」問題についてです。 いささか旧聞に属しますが、岡田外務大臣がアメリカに対して「核兵器の先制不使用」を宣言するよう求めました。 岡田氏は核の先制不使用宣言を米国側に求めるかどうかについて、「非人道的な兵器を先制使用するという考えが理解できない。同じ人が核の廃絶とか軍縮とか言うのは理解できない。事務当局の意見を聞き、議論をしたい」と述べた。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090918-00000075-san-pol これに対し、アメリカ側は色よい返事をしていません。 来日中の米軍制服組のトップ、マレン統合参謀部議長(海軍大将)は…岡田克也外相が主張する米国による核兵器の先制不使用について、「受け入れられない」との考えを明らかにした。 http://www.asahi.com/international/update/10

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  • なぜ護衛艦”くらま”はコンテナ船よりも脆いのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    民間船より護衛艦の方が弱い? 護衛艦”くらま”と韓国のコンテナ船が衝突事故を起こしました。くらまの船首が、コンテナ船に突き刺さったかっこうです。両艦船ともに破損しました。ところが壊れ方をみると、なんと民間のコンテナ船よりも、軍用艦である”くらま”の方が派手にぶっ壊れているように見えます。 毎日新聞より これを意外に思われた方も多いようです。護衛艦と商船がぶつかって、護衛艦の方が壊れるなんて、とビックリなさったり、自衛隊はそんなので大丈夫かと憤ったり、というようなご感想が散見されました。*1これらは私には思いつかない気づきであったので、なるほどと思いました。 軍艦というか護衛艦というのは民間船より固くて丈夫に決まってるだろう、というイメージをお持ちの方が多いのですね。ですが実は護衛艦がコンテナ船より衝突に弱いのは自然な話で、特に驚くほどのことではありません。 なぜでしょう?というのが今回のテ

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  • なぜ日本に戦車が必要か?part2 日本の地形と戦車 - リアリズムと防衛を学ぶ

    このシリーズは「日って何で戦車が必要なの?」という素朴で既出な疑問をいまさら問い直す企画です。今回はpart2となりますが、ここからお読みになってもだいたい大丈夫です。 今回は「日国土の地形では戦車は役に立たないのではないか?」という疑問に答えていきます。*1 前回のまとめ 諸兵科連合と歩戦協同 日の地形は戦車に向いていない?? 市街地でも、戦車は歩兵を守ってくれる 市街地戦で戦車があると、歩兵の死傷者がぐっと減る 「山国で戦車は役に立つか?」 アメリカ軍と韓国軍の対立 戦車をもたない韓国軍は大敗した 北朝鮮軍はアメリカ軍をも打ち破った 陸上自衛隊の戦車運用 日の地形を生かした稜線射撃 まとめ 関連 お勧め文献 前回のまとめ 諸兵科連合と歩戦協同 前回のpart1(日は島国なのになぜ戦車が必要なのか? part1 - リアリズムと防衛を学ぶ)では、主に諸兵科連合について説明しまし

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    peppers_white
    peppers_white 2009/10/27
    市街地戦で身を伏せたりして建物に隠れてダメージを抑える事によって、弱点をカバーできるロボット兵器(ボトムズやKMFみたいなの)が出てきたとしたら負けそうだけど、そんなのいつになるやらだからなあ
  • 「もう覚悟はしております」とパイロットは言った - リアリズムと防衛を学ぶ

    スクランブル、というものをご存知でしょうか。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進することです。日に対する領空侵犯を防ぐためです。領空侵犯とは許可無く日の空に押し入ってくることです。 未確認機接近の知らせが入ると、空自の基地からただちに戦闘機が飛び立ちます。パイロットがただちに戦闘機に飛び乗り、すぐさま離陸するのです。 飛び立った日の戦闘機は未確認機に近づき、領空侵犯を防ぎます。このまま進むと領空侵犯にあたるぞと注意し、誘導します。相手機がそれに従わなければさまざまに警告し、それでも駄目なら機関銃の威嚇射撃をおこないます。 このような領空侵犯対処のスクランブルは1年に300回近く行われています。 このため航空自衛隊は24時間、即応できるよう常に備えています。夜中だろうと、盆や正月だろうと、いまこの時も例外はありません。パイロットは待機し、戦闘機にはミサイルを装着して、いつでも出られるようにして

    「もう覚悟はしております」とパイロットは言った - リアリズムと防衛を学ぶ
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