通常国会が20日に始まる。天皇退位、憲法、共謀罪――。重要テーマが目白押しで、「言論の府」の真価が問われる。衆参両院で自民党が過半数を握った先の臨時国会は、数の横暴も目立った。国会審議をラジオ番組で頻繁に取り上げている評論家の荻上チキさん(35)に、国会への期待と注文を聞いた。 ――今国会最大のテーマは、天皇陛下の退位に関する法整備です。 退位の問題について、安倍晋三首相をはじめ政府・与党側が「静かな環境で議論したい」と言っているが、要はシャンシャンで終わらせたいということだろう。あまりにも政府に都合のいい言い方だ。 天皇制をめぐる問題をタブー化することにもつながりかねない。特別扱いせず、他法と同様、公の場でワイワイと議論すべきだ。女性・女系天皇の是非も含めて、天皇制に対する幅広い議論を行う必要がある。 陛下の人権を制限して象徴天皇制が成り立っている現状は「あまりにも無慈悲ではないか」とい