(英エコノミスト誌 2013年2月23日号) 役不足の米航空宇宙局(NASA)にできる有益なこと 隕石は再びシベリアを襲った〔AFPBB News〕 地理は重要だ。1908年、街の1区画くらいの大きさの隕石が秒速15キロで地球の大気圏に突入した。その爆発で、ロンドンほどの大きさの地域が破壊された。だが、問題の土地はシベリアにあったため、気付いた人はほとんどおらず、気付いた人もほとんど影響力を持たなかった。 しかし、隕石が欧州あるいは北米の都市を破壊していたらどうだったろうか。どうすれば再発を防げるかという問題に世界最高峰の科学的、工学的頭脳が動員され、20世紀の歴史は違うものになっていただろう。 さて、1908年の時ほど壮大ではなかったとはいえ、隕石の爆発がまた起きた。偶然にも再びシベリアが襲来を受け、2月15日にウラル地方に隕石が落ち、1000人以上の人が負傷した。隕石がシベリアではなく