ブックマーク / d.hatena.ne.jp/semi_colon (11)

  • 不登校の多くは慢性疲労症候群が原因か - 蝉コロン

    医療via ’1 in 100 children may have chronic fatigue syndrome’ - NHS Choices - Health News 慢性疲労症候群(CFS)、原因不明の強い疲労が長期にわたって続く疾患です。気分障害や不安障害とは分けられます。筋痛性脳脊髄炎(ME)とも呼ばれます。ウイルスとの関連も指摘されていたのですが、今年ちょっといろいろあって(当ブログでも取り上げました「疲労ウイルス」の否定 - 蝉コロン)、ウイルス性なのかという点ではコンセンサスが今どうなっているのかよくわかりません。CFSという疾患自体は間違いなく存在します。 オープンアクセス誌BMJ Openの論文:Unidentified Chronic Fatigue Syndrome/myalgic encephalomyelitis (CFS/ME) is a major ca

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    pgary 2011/12/27
  • 腸内細菌の変化で食欲が増してメタボリックシンドローム - 蝉コロン

    科学くっ…静まれ、俺の腸内細菌*1たちよ…っ!グアァーー!ムシャムシャムシャという話です。 昨年4月の論文:Metabolic Syndrome and Altered Gut Microbiota in Mice Lacking Toll-Like Receptor 5 , Science 9 April 2010: Vol. 328 no. 5975 pp. 228-231, DOI: 10.1126/science.1179721 TLR(トールライクレセプター)というのがあって、数年前から免疫分野では流行りの一つです。細菌とかウイルスしか持ち得ないような分子構造を認識する。「誰か来たみたいですよ」から始まる抗体と違って始めから病原体に特化しているセンサーと言えるでしょう。種類がいくつかあって、今回はそのうちTLR5の話。こいつは細菌の鞭毛を認識するタイプのスタンド使いです。 遺伝子

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    pgary 2011/12/22
  • HIVがいなくなったわけ - 蝉コロン

    科学, ウイルスCNN.co.jp:HIV感染の独男性、幹細胞移植で「完治」の研究報告の件。 バナナにHIV予防成分 - 蝉コロンでも書いたけれど、HIV感染のメカニズムはこんな感じ。HIVは免疫を担当するT細胞(とMΦ)を標的にします。T細胞はCD4というタンパク質を細胞表面にニョッキリ出しています。HIVが細胞内にエントリーするにはCD4との結合が不可欠です。CD4発現T細胞は免疫系の司令塔みたいなもんなのだけれど、HIVはよりにもよってこの細胞を叩くようにできている。しかし実はCD4だけではウイルスの侵入には不十分で、さらにコレセプターとしてCCR5もしくはCXCR4を必要とします。はじめのほう、何か細胞側に二つの受容体があるでしょう。CD4とCCR5もしくはCD4とCXCR4がウイルス侵入のターゲット。 んで、HIV感染抵抗性のある人を調べると、CCR5遺伝子に32 bpの欠損が見

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    pgary 2010/12/17
  • デング熱を一掃するために作られたGM蚊の仕組みがなんかおもしろい - 蝉コロン

    科学デング熱を媒介するネッタイシマカを撲滅しようとする話。2008年に蚊を絶滅させるための「遺伝子組み換え蚊」 | WIRED VISIONという記事になった試験が成功したそうだ。The Great Beyond: GM mosquitoes wipe out dengue fever in trial 細かすぎて伝わらないかもしれませんが、ちょっとその仕掛けが面白かった。遺伝子組換え蚊作製の論文は多分2007年のこれBioMed Central | Full text | Late-acting dominant lethal genetic systems and mosquito control。トランスポゾンpiggyBacの系で蚊に遺伝子導入。蛍光マーカーDsRed2が入っていて導入を確認できる。Wiredの記事でtetの系だなと思ったので、実際に致死を誘導する因子は何かなーと見

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    pgary 2010/12/15
  • がん死亡リスクとアスピリン - 蝉コロン

    医療見かけたのがAFP、GIGAZINE、GIZMODOなので眉に唾つけてたけど、Lancet論文だし、案外アリなのかなとまたNHS様にお伺いを立ててみた*1。Aspirin and cancer risk - Health News - NHS Choices 論文Effect of daily aspirin on long-term risk of death due to cancer: analysis of individual patient data from randomised trials : The Lancet NHS記事の文末見てみると分かるけど、やはりものすごいたくさんのニュースサイトで紹介された仕事のようです。いつもここは2,3くらいしかない。 アスピリンって「ワンダードラッグ」って呼ばれてんだ。解熱鎮痛作用とは別に、低容量で抗血栓薬としての使用があるみたい

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    pgary 2010/12/10
  • ウンデル教授「うんこの話をしよう」 - 蝉コロン

    動物ゾウのうんこは未消化の植物が多く含まれているのでフンコロガシが喜ぶ。野うさぎは一回で十分な消化ができないので自分のうんこう。同様にモルモットも糞する。ニワトリは腸内細菌がビタミンをつくってくれるのでやはり自らのフンをついばむ。ウマが馬房で糞してるのは暇すぎるからだ。ヘラジカやガゼルの母親は仔の糞尿をう。匂いを残さないため。 公園で犬の落とした糞からメタンガスを集めてガス灯の燃料に。うんこキレイ。セセリチョウの幼虫はうんこを5フィートくらい遠くまで飛ばす。人間でいえば240フィート(73メートル)飛ばすくらいのウン擲パワー。20年くらい前に野毛山動物園のサル(チンパンジーだったかな)が、僕のすぐ横にいた外国人旅行者にうんこを投げつけた。ブロンドヘアーの女性であった。今はアクリル板があるはず。5年くらい前に川端通三条付近で早朝、カラスが大量に飛んでいてフン落とされたらかなわんなーと

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    pgary 2010/12/02
  • 腫瘍は自前で血管を用意する - 蝉コロン

    科学, 医療Tumours grow their own blood vessels : Nature News Glioblastoma stem-like cells give rise to tumour endothelium : Nature Tumour vascularization via endothelial differentiation of glioblastoma stem-like cells : Nature 腫瘍とて細胞なので栄養や酸素の供給が必要だ。もちろんこれは血管を介して行われる。これまで腫瘍の中にある血管は、宿主由来っていうか腫瘍の周囲から引き込んでいると考えられてきた。既存の血管が枝分かれしてニョキニョキ生えてくるのを血管新生というのだけれど、がん細胞は血管内皮細胞増殖因子 (VEGF) を産生して、血管よ伸びてこいщ(゚д゚щ)と促している。そ

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    pgary 2010/11/25
  • 動物実験でノーマルだと思っているネズミは実は肥満 - 蝉コロン

    科学Fat rats skew research results“Control” laboratory rodents are metabolically morbid: Why it matters ? PNAS 太ったラットは研究結果を歪める。デブラットって語感が良いよね。チェケラッチョみたいで。 ノーマルなマウス/ラットだと思って使っているそいつらは運動不足で!い過ぎで!肥満で!不健康だぞ!そんなんで免疫とかがん研究のデータ取りなんてしてていいのか!と著者らは警告しています。カロリー制限で寿命が伸びるとかいう研究もあったけど、そりゃ不健康な環境を除いたら長生きもするわボケ、という辛辣な意見も今僕が書きました*1。 ネズミをさばくお仕事をしている人はご存知かと思いますが、ちょっと週齢いったやつだとお腹開けたときすごい内臓脂肪ですよね。このマウス、脾臓どこだみたいな。こっちのラットは

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    pgary 2010/11/11
  • "100歳以上生きられる遺伝子の特徴"の論文はダメかもしんない - 蝉コロン

    *論文が激しい批判を受けているのは事実だけども詳細が間違ってたら教えてください。この論文ね。Genetic Signatures of Exceptional Longevity in Humans -- Sebastiani et al., 10.1126/science.1190532 -- Science フルテキスト読めないわけだけども金払わないと。 先日のニュースニュース - 科学&宇宙 - 長寿者は遺伝子に特徴(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日語サイト100歳まで生きられるかどうか予見することは未だ不可能だが、見通しは立ちつつあるようだ。約70種の遺伝子の150種の組み合わせが長寿に関係することがわかり、100歳前後まで生きることができるかどうかを77%の精度で予見できるようになったとする研究が発表された。ところがこれに統計遺伝学者は懐疑的というか総ツッコミ

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    pgary 2010/07/11
  • Ph.D.コースはなんのためにあるのか? - 蝉コロン

    ぼやぼや以前のNatureの論説Do scientists really need a PhD? : Article : Natureに対するcorrespondenceがいくつか出ています。元の論説記事では、最近躍進が目覚ましい中国のゲノム研究所BGIの事情を紹介しています。中国では数百人の大学卒業生がそのままBGIに入り、バイオインフォマティシャンとして働いているようです。これは単なる技術補佐員ではなく、論文の1st authorになったり学会に出たりもするみたい。こういう過程を経ていっぱしの研究者になれるんだったらドクターコースいらなくね?ちゅう話。イケイケの中国は研究者の促成栽培もしてるんですねえ。 ところで中国のBGIって国の機関じゃ無いの?と思ったら"The Institute has both a private and a public character."という記述がW

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    pgary 2010/07/07
  • 低酸素適応ゲノム - 蝉コロン

    科学, ゲノムGenes for High Altitudes -- Storz 329 (5987): 40 -- Science人類はまあいろんなところに住んでいるわけですが、エクストリームな環境の一つが高山地帯で例えばチベット高原。標高3500から4500mの所にチベット民族が住んでいます。常に酸素が薄い環境。そこに住んでいる人なら低酸素に適応する遺伝子変異があるんじゃないかということで、チベット人のゲノムを調べました。 この研究、Scienceに2グループから同時に出ていて*1、先に紹介する方は米ユタ大学と中国青海大学の共同研究で、後者はゲノム解析で飛ぶ鳥を落とす勢いの中国BGI。結論としては、低酸素誘導性因子hypoxia-inducible factor (HIF)のサブユニット、あるいはそのpathwayに関与する遺伝子が低酸素適応と関連するものとして見つかった。HIFについ

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    pgary 2010/07/07
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