なぜそうなったのか、はっきりしたことはまったく憶えていないのだけど、ともあれふとしたきっかけで料理をすることに楽しみを見出しはじめ、この数ヶ月、最初は野菜の切り方すらよくわからないまま、かつてひとのやるのを見ていた、あるいは、ふだん食べなどするものの記憶をたよりに、見よう見まねで食材を、文字通り不器用にこねくり回しながら、なんとはなしにそれっぽいものができると喜び、はたまた、簡単に思えたものがまったくうまく形にならないことに落ち込んだりしながら、そうなってくると今度は、作ったものを盛るうつわにもこりたくなってくるのが人情というもので、かつての読書により、うつわの道にだけは足を踏み入れまいと薄く誓ったことを簡単に忘れ果ててしまい、少しずつ、しかし何事にも飽きっぽい自分にしてはかなりの熱の入れようで、その道にハマり始めているところです。 白洲正子、青山二郎といったひとたちの本にはかねてより親し
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