開校6年目。2024年度にようやく1~6年生がそろった新興の私立小学校が、名門校がそろう小学校受験の世界で大躍進を遂げている。 東京・世田谷に19年に開校した私立東京農業大学稲花(とうか)小学校(東農大稲花小)だ。東京23区内で59年ぶりに新設された私立小学校だが、驚くのはそれだけではない。24年度入試の志願者数は879人。募集枠72人に対して、12倍もの応募があったのだ。開校以来、志願倍率は10倍を下回ったことはない。 この数字がどれだけすごいかを裏付けるデータがある。 受験情報サイトを運営するバレクセル(東京・渋谷)によると、23年度の首都圏私立小の志願者倍率ランキング(男女合計編)で、東農大稲花小は11.1倍で3位だった。慶応義塾横浜初等部(横浜市)、東洋英和女学院小学部(東京・港)には及ばなかったものの、私立小の代名詞とも言える慶応義塾幼稚舎(東京・渋谷)を上回った。歴史も伝統もあ
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