名古屋から高山本線に乗り飛騨高山を目指す道中、車窓に青とエメラルドグリーンの川が飛び込む。「何川だろう」と無知な筆者がながめていると、「右手に見えます木曽川は……」と車内アナウンス。さすが観光路線だ。往復8時間以上の出張が、途端に観光気分になる。 しかしよくよく考えてみると、ポケットの中にあるiPhoneを使えば木曽川の名前なら簡単に調べられたのだ。マップで現在地の地図を表示し、川をたどって地図を移動すれば、木曽川の文字に行き当たる。美濃太田の先、飛騨川へと分かれることも、簡単に分かる。 情報機器から離れ、地図を片手に古都や自然を訪ねるのは素敵な旅行の楽しみ方だが、一方でITを使った新しい観光のスタイルも生まれはじめている。特に、インターネットや地図、動画など、さまざまな機能がスムーズに連携する昨今のスマートフォンを使えば、何の予備知識もなく観光の見どころや街の情報がその場で調べられる。実