座ったまま農作業ができるハウス=三重県松阪市嬉野川北町の三重県農業研究所 高齢者や障害者に簡単に農作業をしてもらおうと、三重県などの研究グループが、いすをレール上で滑らせながら作業ができるビニールハウスを開発した。「バリアフリー農業」をめざして普及を進める。 共同開発したのは、三重県農業研究所(松阪市)と同県工業研究所(津市)、いすメーカー「三惠工業」(鈴鹿市)。2003年に着手し、06年3月に試作品が完成。昨年10月、特許を取得した。 イチゴなど背丈が高くならない果物や、水耕栽培などで育てる水菜などを栽培する「高設栽培」向けの苗床の下に、鉄パイプ製のレールを設置し、車輪つきの台車に乗せた。いすに座って地面を足で蹴って横に移動しながら作業ができる。 これまでの一般的な高設栽培向けのハウスは、身長160センチ前後の人が立ったまま作業しやすいように、苗床の高さを約110センチに設定して