「動く石」のひとつ。画像はWikimedia Commons カリフォルニア州のシエラネバダ山脈東部にあるデスヴァレー国立公園では、ずっと以前から、「動く石」(moving rocks、sailing rocks)現象が科学者たちを悩ませてきた。 「レーストラック・プラヤ」(Racetrack Playa)と名付けられたプラヤ=塩類平原(塩湖の跡)にある複数の石に、動いた跡があるのだ。直径15cmから45cmもあるような大きな石が、完全に水平な平原をどうやって移動しているかは、1940年代から科学者たちを悩ませてきた。 そして今回、米国の研究者チームがこれを解明した。 石に埋め込んだGPS追跡装置、コマ撮り写真、測候所、そして山のような忍耐を駆使して、スクリップス海洋研究所のリチャード・ノリスと従弟のジェームズ・ノリスが率いる研究グループが、この謎の出来事は、凍結した雨水と微風の完璧な組み