トルコ・イスタンブールで開かれていた初の国連の「世界人道サミット」は24日、2日間の会期を終えて閉幕した。シリア難民など人道危機が相次ぐ中で、支援資金の確保が主なテーマだったが、大口資金提供元である主要7カ国(G7)のうち、ドイツのメルケル首相以外の首脳は欠席。主催した潘基文(パンギムン)国連事務総長は閉幕の際、「がっかりした」と振り返った。 サミットでは、潘氏が紛争や災害の現場で難民らに物資を提供するといった従来の人道支援のあり方から、社会基盤を強化するなどして、難民など人道支援を必要とする人を生みにくくするための支援への転換を提唱した。潘氏はそうすることで「より少ない資金でこの状況を解決できる」と主張。実現に向け、取り組みを続ける意向をサミットで示した。(イスタンブール=松尾一郎)