島根県隠岐諸島のひとつ、中ノ島にある海士町が平成19年度から3年間、総務省から受託した地域ICT(情報通信技術)事業を軌道に乗せ、注目を集めている。離島の模様を情報発信する「海士と東京との双方向メディア」として都内の飲食店など8カ所に22台のディスプレーを設置。光回線でつないだ中継や映像配信を実施し、町の活性化につなげているからだ。22年度以降は自主運営となるため、ほかの離島や企業との連携を目指す。 この取り組みは、総務省が19年度に公募した「地域ICT利活用モデル構築事業」の一環で、3年間に1億3710万円の委託費が町に交付された。 養殖中の岩ガキや隠岐固有の黒毛和牛・隠岐牛の放牧風景を町の担当者らが撮影、編集して配信。ディスプレーを設置している東京都千代田区の島根郷土料理店「主水(もんど)」では岩ガキの旬ではない時期に、瞬間凍結技術で解凍後も鮮度の保たれる映像を流した結果、通年で岩ガキ