三洋電機が2011年1月27日、液晶関連技術の特許侵害でシャープを東京地裁に提訴した。これには伏線がある。直前の25日に、同じく液晶をめぐる特許侵害で、シャープが三洋を米国際貿易委員会(ITC)に提訴していたのだ。 シャープが三洋提訴の事実を対外的には明らかにしなかったのに対して、三洋はシャープ提訴を名指しで公表。電機業界では「三洋は今回の特許侵害で相当プライドを傷つけられ、反撃に出ざるを得なかったのではないか」と見られている。 日本の大手電機メーカー同士がお互いを訴えるのは珍しい 日本の電機メーカーが特許侵害で韓国など海外メーカーを訴えるケースはよくあるが、日本の大手電機メーカー同士がお互いを訴えるのは珍しい。電機メーカーは特許開発でしのぎを削っており、特許のライセンス使用料は無視できない。今回の訴訟で両社は損害賠償額などを明らかにしていないが、相当な金額になる可能性もある。シャープは「