衆院選での民主党圧勝で政権交代が迫る中、東京・霞が関では早くも、官僚たちの「民主党詣で」が始まっている。 永田町の議員会館内では、選挙翌日から来年度予算の概算要求などの資料の束を抱え、再選を果たした民主党議員の事務所を訪問する各省庁の幹部たちの姿が目立った。 当選2回目となった岡山4区の柚木道義議員(37)の事務所は、選挙明けの8月31日朝から、議員本人が地元にいて不在にもかかわらず、農林水産、国土交通、厚生労働、文部科学の各省の職員たちが入れ代わり立ち代わり姿を見せた。机の上には、彼らが置いていった概算要求の資料が積み上げられ、応対した男性秘書は「こんなに熱心な対応は初めて。これまでは、こちらからお願いしてようやく資料をもらえる状況だった。選挙で勝つとこうも変わるものなんですね」と驚いた様子だった。 当選4回目の武正公一議員(48)(埼玉1区)の事務所も、これまで付き合いのなかった3省庁