不動産処分の禁止を求める仮処分申請の手続きの際に預けた供託金が返還されていないなどとして、民主党衆院議員で弁護士の辻恵氏(61)(大阪17区)が、医薬品販売の富士薬品(さいたま市)から5億2620万円の返還を求める訴訟を東京地裁に起こされていたことがわかった。 提訴は5月19日付。訴状や辻氏の説明によると、辻氏は2007年10月、東京都内の不動産会社の代理人として、東京・六本木のTSKビルの一部物件の所有権移転禁止を求める仮処分を同地裁に申請。この際、同社が「スポンサー」と説明した富士薬品が、辻氏に供託金や弁護士費用などとして計6億円を預け、うち5億2620万円が仮処分の保証金として供託された。同地裁は仮処分を認めたが、東京高裁は08年6月、この決定を取り消し、申し立ては却下されて確定した。 供託金が返還されれば富士薬品に戻す合意があったが、同社は、「辻氏が返還請求権を暴力団関係者に譲渡し