効果的な除染法、南相馬で実験スタート 原子力機構 汚染物の飛散を防ぐため、丁寧に排水溝の部品を磨く作業員=南相馬市 森林や草地、舗装の有無などさまざまな環境下で、最も効果的な除染方法を調べる日本原子力研究開発機構(原子力機構)の実証実験が29日、福島第1原発の北西約25キロにある農業体験施設「ハートランドはらまち」(福島県南相馬市原町区)で始まった。地域の除染を担う市町村が取り組みやすいように、できるだけ簡素で効果が期待できる手法を探る。 初日は砂利敷きの駐車場の地表部を約5センチ削り取ったり、建物屋上の排水溝を清掃したりした。排水溝では、廃棄物を減らすため高圧洗浄を行わず、使い捨ての紙ぞうきんで放射性物質を含む土を拭き取った。 隣接する針葉樹林では下草刈りや落ち葉かき、腐葉土の除去による効果を調べる予備試験を9月に先行実施。地上1メートルの線量は、除去前の毎時2.5~2.7マイクロシ