“いくつの頃か記憶があいまいだけど、多分、幼稚園児の頃だったと思う。 父が友人に大型トラックを借りて、返しに行って電車で帰るのに、駅まで舗装されてないひと気もない道を父と歩いてた。 父が放置されてボロボロのトラックの横を通るとイキナリ地面に這いつくばるようにしてトラックの下を覗き込んで 「死んでるわ」 と言い、つられて私も覗き込んだら白骨死体があった。もう完全に白骨化していて、着ていたであろう服も風化していた。 父は私の手を引いてまた駅へと向かって行った。 子供心にかなりショックだったようで、どうやって家まで帰ったのか記憶がない。 しばらく何度も夢に見て、眠るのが怖くなり食べ物を上手く飲み込めない、嚥下障害?(えんげしょうがい)にもなった。いつの間にか治ってたけど。 でも、この精神的にまいっていた頃の記憶も大人になるまで思い出さなかった。思い出した時、父にあの時なぜそのままにして帰ったのか