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ブックマーク / www.riabou.net (12)

  • 中国との対し方  高坂正尭著「海洋国家日本の構想」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦後日の針路をどう考えるべきか。それを世に問うた名著が高坂正尭先生の「海洋国家日の構想」です。これは冷戦中に書かれたなのです。しかし今これを読み直せば「なんと、これは今現在の問題じゃないか」と思わせる記述が多くあります。 「東洋の離れ座敷」から「極西の国」へ 日は特殊な位置にあります。中華文明から近からず、遠からずの場所です。ために中華文明を大いに輸入しながら、漢化されることがありませんでした。中華に近すぎるが故に中華のフルコピーを目指さねばならなかった地域には到底不可能だったことです。この傾向ははるか古代からある、と著者はいいます。 日に入ってきた最初の中国文明を代表するものとして、銅鏡がいかに日化されたかという過程は、その後のすべての日中国の交流を象徴しているように思われる。 日人は、中国人にとっては宗教的な意味があった怪獣紋を純粋に装飾として扱い、それがいつのまにか

    中国との対し方  高坂正尭著「海洋国家日本の構想」 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • マスコミの軍事リテラシー不足の問題 - リアリズムと防衛を学ぶ

    芸能人から政治家まで、さまざまな人がTwitterでつぶやき始めている昨今ですが、「在日アメリカ海軍司令部」もツイッターをやっています(在日米海軍司令部 (CNFJ) on Twitter)。在日アメリカ海軍の広報などを、わりとざっくばらんにつぶやいているようです。そのつぶやきの中で大きな危機感を抱かせるものがありました。日のマスメディアの軍事音痴をしめすつぶやきです。 最近1番驚いたこと。 それは先日米海軍横須賀基地に空母を視察に訪れた岡田外相を取材する為に東京からやってきた記者団のうちの何名かに、 空母ジョージ・ワシントンを目前にして「この船はなんですか?」「なんていう船ですか?」と訊ねられたことでした。 Twitter / CNFJ: 最近1番驚いたこと。それは先日米海軍横須賀基地に空母を視察に ... 駆逐艦が寄港したある地方の記者の方に、「この駆逐艦というのは、いわゆる空母です

    マスコミの軍事リテラシー不足の問題 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 軍隊のない国は、なぜ非武装でいられるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    軍隊のない国家―27の国々と人びとposted with amazlet at 09.12.30前田 朗 日評論社 売り上げランキング: 226231 Amazon.co.jp で詳細を見る 年の初めの書初めは、いろはの”い”から参ります。「軍隊のない国家」についてです。 私たち日人は軍隊を放棄すると憲法に書きながら、軍隊ではない自衛隊をもって自らを守っています。それでも軍隊のない国家への憧れは根強いようです。昔は「非武装中立論」があり、今でも「無防備都市宣言」活動があります。 世界に目を向ければ、意外と多く、当に軍隊を持たない国家が実在します。それらの国は非武装、無防備で、しかも誰に侵略されるでもなく平和を保っています。これはどういうことでしょう。当は軍隊なんていらないのでしょうか。いったい何故、「軍隊のない国家」は平和でいられるのでしょうか? 軍隊のない国家」は意外と多い 今回

    軍隊のない国は、なぜ非武装でいられるのか? - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 「リアリズムと防衛を学ぶ」の09年のお勧めエントリ総まとめ - リアリズムと防衛を学ぶ

    大晦日です。今回はHashさんを真似て、ブログ開始から現在までのエントリーの中から、大きな反響を頂いたものを振り返り、年末のご挨拶とさせて頂きます。 09年 春(4〜5月) ブログ開始、北朝鮮の核実験、ピースボート 「戦争なんか起こるわけがない」は思い込みだという歴史的実例 - 【移転済】リアリズムと防衛を学ぶ この記事ではフォークランド、湾岸などの戦争の例をあげました。「戦争なんか起こりっこないよ」という楽観がいかに外れてきたのかを書きました。 ピースボートと自衛隊の平和な関係 〜カンボジアPKOの場合〜 - 【移転済】リアリズムと防衛を学ぶ 「ソマリア沖でピースボートが海上自衛隊に護衛された」というニュースが話題になりました。それを受けて、かつてのカンボジアPKOで自衛隊がピースボートと関わったときの面白いエピソードのご紹介です。 自衛隊の戦闘機が、撃たれる前に撃つ日 - 【移転済】リ

    「リアリズムと防衛を学ぶ」の09年のお勧めエントリ総まとめ - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 2位のブログになるためのポジショニング戦略 - リアリズムと防衛ブログ

    尊敬してる皆様から褒められて嬉しかったので、自慢で申し上げるのですが、拙ブログは書き始めてから半年余りで、軍事ブログとしてはかなり大きくなれました。今回はそのために使った方法についてです。 JSFさんにべた褒めされたので私は浮かれています! 拙ブログよりずっとハイレベルな軍事ブログはたくさんあります。にもかかわらず拙ブログは急成長を遂げ、つい先日、日最大の軍事ブログ「ほぼ日刊週刊オブイェクト」のJSFさんにべた褒めして頂きました。 うふふ、でへへ、ありがとうございます。嬉しかったです。 急速な勢いで拡大を続ける「リアリズムと防衛を学ぶ」は、僅か半年間でアルファブロガーの仲間入りを果たした事になります。 急速な勢いで拡大成長を続ける軍事ブログ『リアリズムと防衛を学ぶ』の凄さ : 週刊オブイェクト トップハテナーの軍事カテゴリランキングによると、拙ブログはオブイェクトさんの次点、第二位につけ

    2位のブログになるためのポジショニング戦略 - リアリズムと防衛ブログ
  • 戦争はなぜ起こるか5  『限定された平和』 - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦争はなぜ起こるか―目で見る歴史 (1982年) 作者: A.J.P.テイラー,古藤晃出版社/メーカー: 新評論発売日: 1982/08メディア: ? クリック: 3回この商品を含むブログを見る 「戦争はなぜ起こるのか」はテイラーという有名な史家が書いた著作です。原題は「HOW WARS BEGIN」。中身はタイトルの通り、戦争がいかに開始されるかを書いています。戦争の原因は百万通りもあるとしても、その中で「錯誤」と「不合理」が含まれないものは一つもないようです。 拙ブログではこの著作の記述を追いながら、4つの戦争を概観してきました。今回で最終回です。折りしも今日、日時間12月7日は太平洋戦争が始まった日です。戦争と平和に思いを馳せるのに悪くない日でもありましょう。まずはこれまでの連載を少し振り返ってみます。 政治家による戦争 市民による戦争 軍隊による戦争 ヒトラーはなぜ進軍したのか

    戦争はなぜ起こるか5  『限定された平和』 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • なぜ護衛艦”くらま”はコンテナ船よりも脆いのか? - リアリズムと防衛を学ぶ

    民間船より護衛艦の方が弱い? 護衛艦”くらま”と韓国のコンテナ船が衝突事故を起こしました。くらまの船首が、コンテナ船に突き刺さったかっこうです。両艦船ともに破損しました。ところが壊れ方をみると、なんと民間のコンテナ船よりも、軍用艦である”くらま”の方が派手にぶっ壊れているように見えます。 毎日新聞より これを意外に思われた方も多いようです。護衛艦と商船がぶつかって、護衛艦の方が壊れるなんて、とビックリなさったり、自衛隊はそんなので大丈夫かと憤ったり、というようなご感想が散見されました。*1これらは私には思いつかない気づきであったので、なるほどと思いました。 軍艦というか護衛艦というのは民間船より固くて丈夫に決まってるだろう、というイメージをお持ちの方が多いのですね。ですが実は護衛艦がコンテナ船より衝突に弱いのは自然な話で、特に驚くほどのことではありません。 なぜでしょう?というのが今回のテ

    なぜ護衛艦”くらま”はコンテナ船よりも脆いのか? - リアリズムと防衛を学ぶ
  • なぜ日本に戦車が必要か?part2 日本の地形と戦車 - リアリズムと防衛を学ぶ

    このシリーズは「日って何で戦車が必要なの?」という素朴で既出な疑問をいまさら問い直す企画です。今回はpart2となりますが、ここからお読みになってもだいたい大丈夫です。 今回は「日国土の地形では戦車は役に立たないのではないか?」という疑問に答えていきます。*1 前回のまとめ 諸兵科連合と歩戦協同 日の地形は戦車に向いていない?? 市街地でも、戦車は歩兵を守ってくれる 市街地戦で戦車があると、歩兵の死傷者がぐっと減る 「山国で戦車は役に立つか?」 アメリカ軍と韓国軍の対立 戦車をもたない韓国軍は大敗した 北朝鮮軍はアメリカ軍をも打ち破った 陸上自衛隊の戦車運用 日の地形を生かした稜線射撃 まとめ 関連 お勧め文献 前回のまとめ 諸兵科連合と歩戦協同 前回のpart1(日は島国なのになぜ戦車が必要なのか? part1 - リアリズムと防衛を学ぶ)では、主に諸兵科連合について説明しまし

    なぜ日本に戦車が必要か?part2 日本の地形と戦車 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 「もう覚悟はしております」とパイロットは言った - リアリズムと防衛を学ぶ

    スクランブル、というものをご存知でしょうか。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進することです。日に対する領空侵犯を防ぐためです。領空侵犯とは許可無く日の空に押し入ってくることです。 未確認機接近の知らせが入ると、空自の基地からただちに戦闘機が飛び立ちます。パイロットがただちに戦闘機に飛び乗り、すぐさま離陸するのです。 飛び立った日の戦闘機は未確認機に近づき、領空侵犯を防ぎます。このまま進むと領空侵犯にあたるぞと注意し、誘導します。相手機がそれに従わなければさまざまに警告し、それでも駄目なら機関銃の威嚇射撃をおこないます。 このような領空侵犯対処のスクランブルは1年に300回近く行われています。 このため航空自衛隊は24時間、即応できるよう常に備えています。夜中だろうと、盆や正月だろうと、いまこの時も例外はありません。パイロットは待機し、戦闘機にはミサイルを装着して、いつでも出られるようにして

    「もう覚悟はしております」とパイロットは言った - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 日本は島国なのになぜ戦車が必要なのか? part1 - リアリズムと防衛を学ぶ

    陸自の90式戦車(朝霞広報センター) 「戦車不要論」というものがあります。「陸上自衛隊が戦車なんか保有するのはムダだ」というような意見です。結論から言えば、これは余りに無茶な考えです。 ですがこれを批判するのはなかなか大変です。「なぜ1+1=2なの?」というような単純な疑問ほど、きちんと答えようとすると難しいのと同じです。「なぜ日に戦車が必要なの?」もあまりに素朴な疑問すぎて、気で答えようとすると大変です。 ですが逆に考えればこれはメリットです。「なぜ日に戦車が必要なの?」という単純素朴な問いに答えることで、日の防衛戦略といった大局から、戦車の特徴といった細かい点まで、通して説明することができるからです。いささか大変ではありますが、これから数回の連載を通してこれにチャレンジしてみたく思います。 part1の今回は戦車不要論の概説と、「そもそも戦車って何じゃ?」という点についてです。

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  • 「中立国の戦い スイス、スウェーデン、スペインの苦難の道標」 - リアリズムと防衛を学ぶ

    中立国の戦い―スイス、スウェーデン、スペインの苦難の道標 (光人社NF文庫)posted with amazlet at 09.09.29飯山 幸伸 光人社 売り上げランキング: 38634 Amazon.co.jp で詳細を見る 「中立国の戦い」は3つの中立国の歴史に焦点をあてたです。3国とは、スペイン、スウェーデン、そして永世中立国として有名なスイスです。他にも中立国は多いのに、なぜこの3国なのでしょう? それはこれらの国が、あの第二次世界大戦のさなかすら中立政策を貫き、成功した国だからです。 そこにはいったいどんな秘密が、そして苦労があったのでしょうか。 中立政策の義務スイス国旗。色を反転させると赤十字の旗になる。 中立といっても色々ありますが、書で問題にしているのは戦時中立です。戦時中立とは戦争をしている両陣営のどちらにも味方せず、公平に接することです。中立国は以下の義務を果た

    「中立国の戦い スイス、スウェーデン、スペインの苦難の道標」 - リアリズムと防衛を学ぶ
  • 戦争はなぜ起こるか4 時刻表と第一次世界大戦 - リアリズムと防衛を学ぶ

    戦争はなぜ起こるか―目で見る歴史 (1982年) 作者: A.J.P.テイラー,古藤晃出版社/メーカー: 新評論発売日: 1982/08メディア: ? クリック: 3回この商品を含むブログを見る「戦争はなぜ起こるか」はテイラーという有名な史家が書いた著作です。原題は「HOW WARS BEGIN」。中身はタイトルの通り、戦争がいかに開始されるかを書いています。フランス革命戦争から冷戦までの主だった戦争を取り上げています。 このは読み物としても面白く、多くの示唆を与えてくれます。戦争の原因は百万通りもあるとしても、その中で「錯誤」と「不合理」が含まれないものは一つもないようです。 前回の普仏戦争の記事では、ビスマルクを取り上げました。ビスマルクは戦争政治の手段として見事に制御しました。ところが今回の第一次世界大戦では、戦争の論理が政治を動かし、ヨーロッパ全域を空前の大戦争に追いやりました

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