佐賀県玄海町の玄海原子力発電所をめぐっては、いち早く県知事が再開への姿勢を見せ、続いて町長も運転再開を了解したことで、「安全性への議論が尽くされたのか」などの批判がわき起こっている。これらに先立って行われた稚拙とも言える住民説明会の方法が批判されたばかりであり、事の重大さを理解していないと取られても仕方がない。 原発賛成派だけを集めた県民代表 6月26日、説明する国側がたった7人を県民代表として選び、この人たちとのやりとりを地元ケーブルテレビで放映するという方法を取った。これだけでも安易で不十分と言えるが、さらにこの7人の人選を広告代理店に依頼したことで、「原発再開の賛成派を集めてシナリオを作った」と批判されている。 子孫に影響を残す取り返しのつかない放射能汚染を引き起こす可能性もある原子力発電所というものの安全性やその存在そのものの是非が国中で問われている中で、「全く教訓が生きていない」