蚊が媒介する感染症、デング熱の感染拡大を防ごうと、主な感染地の1つ、ブラジルでウイルスの働きを抑える物質を持った蚊を増やす新たな取り組みが始まりました。 毎年デング熱の感染拡大に悩まされるブラジルでは、これを防ぐための対策として新たな試験に取り組むことになり、リオデジャネイロにある研究所が24日、ウイルスの働きを抑えるバクテリアの一種で「ボルバキア」と呼ばれる物質を注入した蚊、1万匹をリオデジャネイロ郊外の人工島に放しました。 この物質には蚊が吸った血液の中にあるデング熱ウイルスの増殖を抑える効果があり、蚊を通した新たな感染を防ぐことができるうえ、殺虫剤などと比べほかの生物への影響が少ないのが特徴です。 また、この物質を持つ蚊と持たない蚊との間から生まれる蚊は、すべてこの物質を持つため、将来的にはデング熱の根絶につながると期待されています。 同様の試験はオーストラリアやインドネシアなどでも