ダイバーシティ&インクルージョンの動きは今後も加速することが期待されており、企業はさまざまな努力をしている。だが、女性取締役の登用は相変わらず進んでいない。なぜか。表向きには、投資家も女性を増やすことを歓迎している。だが、その実態を調査すると、株式市場は女性取締役の登用を評価しておらず、むしろペナルティを与えているのが現状だ。投資家はなぜ、ネガティブな反応を示すのだろうか。 企業のたゆまぬ努力にもかかわらず、ほとんどの企業の取締役会は相変わらず男性ばかりだ。企業幹部にジェンダーの多様性が進まないことに、政策立案者や業界団体、機関投資家はいら立ちを示してきた。その多くは、経営陣に女性とマイノリティを含めることを公然と擁護してきた。 だが、取締役会の多様性確保に関して、投資家はやるべきことをやっているのか。 私たちは最近の研究で、1998~2011年の米国の上場企業1644社における取締役会の
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